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TOP INTERVIEW
トップが語る、カンボジアビジネス
(2015/9発刊3号より)
カンボジアという国は惚れるか耐えられないのかの2種類に分かれると思います(1/2)

カンボジア・ラオス・ベトナム全域をカバーする唯一の調査会社として様々な情報と経験を持つインドチャイナリサーチ。カンボジア人の妻と二児を持つマネージングディレクターのカール・リモイ氏の言葉からはカンボジアに対する思いがにじんでいた。

カンボジアに来たきっかけ

ノルウェーで育ち、10年間勤めていた会社を辞め、旅に出たカール・ニモイ氏。ふらっと立ち寄ったカンボジアで感じた魅力とは。

 私はノルウェー育ちですが子供のころに父の都合で3年ほどアフリカにて過ごしたことがあります。その時の経験で世界や旅に興味を持ちました。大学時代はスコットランドで過ごし、卒業後にノルウェーのテレコムリサーチ会社に就職し10年勤めましたが、ふと旅に出たくなり会社を辞めて旅に出ました。しばらくヨーロッパや南米アジア各地を旅していたのですが、その時にたどり着いたのがカンボジアです。当時はまだまだ発展する前でそれが面白くて居着いてしまいました。

 何の事前期待もなくカンボジアにたどり着いて既に8年いますがこの国の変化が面白くて、変化が目に見えるだけでなく自分たちもその一部であることが面白いのだと思います。だからでしょうか、ここに来てから旅に出たいと疼くことがありません。居心地が良いからでしょう。今はカンボジア人女性と結婚し子供もいますが、彼女は日本で勉強した経験があるのでいつか日本に連れて行ってくれるのではないかと楽しみにしています。僕自身日本の柔術や文化にも興味があります。桜の時期に行けたらいいねと話をしています。

ノルウェーで育ったことで余計に感じる格差と不公平感。

 カンボジアという国は惚れるか耐えられないかの2種類に分かれるかと思いますが、僕は惚れてしまいましたね。耐えられないこともいくつかありますが、一番悲しくなるのは不公平感です。恵まれている人とそうでない人の格差、恵まれている人がそうでない人に対する人の扱いも気になります。ノルウェーのような国で育つと外の情報があまり入ってこないので世界の国には格差があるという現実を理解するのも難しいのですが、僕は現場にいるのですべて目の当たりにしているわけです。それを学べるだけ運がいいのかもしれません。

ビジネスで大切にしていること

ビジネスを進めていく道の選択の基準とすべきものとは。

 ビジネスに関しては、倫理観を大切にしています。ショートカットをすることが多いこの国ですがその選択が果たして正しいのかを今一度考える必要があると思います。法を順守して遠回りするか、権力や金を使い早道をするか、この国が成長するためにはどちらが必要なのか良く考えて動きたいと思っています。

 顧客からの依頼でも良くあるのですが、現地パートナーから大丈夫だと念を押されていたものが実は法を順守していなかったというのは良くあることです。先進国であれば絶対OKしないことでもカンボジアであれば普通だと感じるのかまたはパートナーに言われるままなのか、国際的企業においてもそのような問題に直面することはありますね。

 ただここまで言った後に言いにくいのですが、カンボジアに於いては倫理観を持ってビジネスに取り組むことが必ずしも可能とは限らないのですけどね。もちろんいろんな国でそのようなことは形を変えてもある事なのですが、ここではその頻度が多いと言えますから。

カンボジアのメリット・デメリット

改善されていくデメリットと改善が難しいデメリットを見極め、どう向き合うか。

 世界を見てみるとあまり残されていない国がある中で、カンボジアはここ10年ほど着実に成長しています。冒険をしたがる企業にはもってこいの場所ではないでしょうか。更に物事を始めやすい環境であるという事が後押しになっています。会社設立やビザの取得は周辺国に比べてもかなり容易です。

 人口が増え続けている現実もメリットと言えるでしょう。今の平均年齢から考えれば2,30年後にはカンボジアの人口は2倍近くなっているはずですしその成長に伴い市場も拡大していくと思われます。もちろんその市場の成長とともに今直面しているデメリットの多くも改善していくと思います。

 デメリットは電気や郵便、道路状況をはじめとする公共インフラが追い付いていない所でしょうか。近年需要が急激に拡大しているので四苦八苦しているようですが今どんどん改善されつつあります。
 あとは法が順守されにくい環境でしょうか。特に国際企業向けの法整備がまだ不十分だと感じます。

特に懸念されるカンボジアでビジネスを展開する上での課題とは

 また、教育システムの再構築が今後の課題だと感じます。ですから今この国の限界というものをよく理解したうえで進出しなければいけないと思います。例えば、外国語を話せる能力はあっても読み書きが苦手という事はよくあるので外国語でのレポート提出が必要な業種などは特に注意が必要です。

 今ASEAN統合目前ですが我が社がリサーチで関わる若者からも、カンボジアの現状の教育では近隣国と対等な競争力がないという意見が出てきます。ですから国がきちんと教育基準を見直して改善していくことがかなり重要かと思います。

インドチャイナリサーチ
Managing Director
カール・リモイ Kark Johan Remoy
ノルウェー育ち。大学をスコットランドで過ごし、卒業後ノルウェーの会社に就職。10年後に仕事を辞め、旅の途中で出会ったカンボジアでその魅力に惹かれ移住を決意。2011年に、Research Directorとして同社に入社後、現在ではManaging Directorとして多忙を極める日を送っている。

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