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2020年3月11日
カンボジア進出ガイド

【飲食・観光】

311 カンボジアの観光・飲食①(2020年1月発刊 ISSUE11より)

カンボジアのインバウンド Inbound in Cambodia

 2018年に対前年比10.7%増の620万人を超える外国人観光客が訪れ、経済効果は43.5億ドルと前年の36.3億ドルから19.8%増加した。

 2019年に入っても勢いは衰えず、中国人観光客の増加の影響を受け、カンボジアを訪れる外国人観光客の数は、同年1月から10月にかけて、520万人の外国人観光客を受け入れ、9.7%増加した。



 観光省の広報官は、「中国の各都市との直行便の増加の影響だ」と述べ、「観光業は健全な成長を遂げている。観光省は新しい観光商品を開発し、より多くの観光客を引き付けるために努力している」と付け加えた。

 しかし、観光客の旅行先には変化が見られる。これまで人気のあった世界遺産のアンコールワット遺跡群は、外国人訪問者数が減少している。切符の販売を担当する会社、アンコール・エンタープライズによると、2019年1月から9月の間に160万人の外国人観光客がアンコールワットのチケットを購入しており、前年同期比で12%減少した。観光省によると、中国人と韓国人の観光客が減少したことが要因だとしている。

 一方で、プノンペンとシアヌークビルシアヌークビルの中国人訪問者数は増加した。プノンペン国際空港は、550万人の乗客を処理し、12%増加。シアヌークビル国際空港は、177%増加して過去最高の150万人の乗客を記録した。一方、シェムリアップ国際空港では、旅客数が11%減少して350万人になった。

 カンボジア国立銀行の報告書によると、外国人観光客数は増加しているものの、中国以外の多くの国では観光客数は減少している。

カンボジア人の観光 Cambodian domestic travel

 カンボジア人による国内旅行も増加している。2018年のカンボジア人の海外旅行は10%増え、140万人に達し、多くのカンボジア人が気軽に国内、海外旅行を楽しめるようになってきている。



 1995年創業の老舗旅行代理店、チャーミング・カンボジア・ツアーズのオム・パリン氏は、「シアヌークビルは観光開発が途上にあるためプノンペン在住のカンボジア人は、短い休日なら日帰り旅行や1泊程度の余暇としてVキリロムやボコール山のあるカンポットに行きます。Vキリロムは日本人が所有するリゾートで、環境にやさしいエコツーリズムの魅力により発展しているリゾートです。キリロム国立公園の中にあり、緑がたくさんあります。Vキリロムパインリゾートは、海外からの観光客も余暇を過ごすに満足できる完全な施設とサービスがあります」と語る。

 また、観光省によると、国の収入の増加に伴う生活水準の向上と航空市場の急速な発展により、カンボジア出国旅行者の数は2018年上半期に増加し、96万人以上のカンボジア人が海外を旅行した。ほとんどの旅行者がビジネス、医療目的または休暇で他国に旅行している。


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