2018年2月5日
――貴社の組織について教えてください。
小池 聡(以下、小池) 弊社は2017年10月現在、日本人社員5名、インターン生5名、カンボジア人スタッフ14名が在籍しています。今年に入り、日本人の正規スタッフを複数迎え、より一層のサービス向上を目指します。私の役職としては営業と仕入れ、会計部門を担当しています。受注デリバリー部門は、創業から経験を積んだカンボジア人のマネージャーが担っています。
――貴社のシェムリアップ支店について教えてください。
小池 2016年の9月にシェムリアップ支店をオープンしました。その目的は、既存の日系レストラン様へより迅速柔軟に対応する事と、5~4つ星のホテルや大型スーパーへの日本食採用を勧め、市場を拡大していく事です。プノンペンの140~150件に比較し、シェムリアップの日系レストランは10数件。もっと多くのシーンで日本食や日本商品に触れてもらう機会が増えればと思い、活動しています。
――今後の貴社の取り組みについて教えてください。
小池 弊社の中核事業であるレストラン販売では、サービスの向上及びアイテムの拡充を随時行っていきます。2016年11月始まった日系肉加工業者提携による肉加工品の取り扱いもその一つです。日本の新鮮な魚介においてもニーズは高く、クオリティ、価格、ラインナップ、スピードの点でお客様に喜んで頂ける商品の提供をできればと模索しています。お客様からの要望やアイデアを頂きながらニーズに合う提案を日々取り組んでいます。
また、新たに注力しているのが大型から個人商店を含む小売店への展開です。数多くの大型スーパーやコンビニの参入が決定しており、カンボジアで飛躍的に伸びる市場です。正しい品質表示の添付など安心して手に取って頂ける商品を選定し、ラインナップを拡充してゆく必要があると考えています。
――カンボジアにおける飲食業界の動向について教えてください。
小池 大手フランチャイズチェーンの進出がさらに増加します。先日はリンガーハットがイオンモールに出店し、日本人だけでなく現地の方も多く足を運んでいるようです。また、形態別では、高級日本食店の人気が高まっていると感じています。ANA直行便就航に伴い、日系企業の進出や視察者が増加しています。接待シーンに最適な高級店利用が増え、とても質の高い日本食に出会います。その後多くのカンボジア人や外国人顧客が日本食のファンになりリピートしているようです。レストランがとても質の高い“本物”を提供していることの裏付けだと感じています。
――今後に栄えていくと考えられるエリアはどこでしょうか。
小池 トゥールコークなどのプノンペン北部エリアが盛り上がっています。道路開発などが加速しており、高級住宅エリアを筆頭に様々な形態の店舗開設の計画が聞かれます。また、バッタンバンやバベットなどの地方エリアも注目すべき市場です。これらの地域は日本人や日本食店が極めて少ないですが、都市部に比較して競合が少なく、魅力的なエリアだと考えます。日本食に触れたことのない方が多い地方エリアへの商品提供は、日本食を広めたい思いで活動する私たちにとっても大きな喜びです。(取材日:2017年10月)