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カンボジアの首都プノンペンでは、街を歩けば様々な国の料理店を目にし、フードビジネスがいかに活性化しているかが伺える。ファーストフード店を始め、外国人や現地中間層向けのレストランやバーが多く点在するボンケンコン地区に、日本のしゃぶしゃぶ・すきやき専門店「モーモーパラダイス(Mo-Mo-Paradise)」のカンボジア1号店も2016年に開店した。カンボジア人のレストランマネージャー、ハング・ヴィラ氏にフードビジネスについて伺った。

国の発展とともに食事も変化

カンボジアビジネスパートナーズ(以下CBP):2015年に日本のワンダーテーブル社と業務提携契約を締結されました。1号店の開店はエリートフード社としては、大きな一歩ですね。

ハング・ヴィラ(以下、ハング):はい、弊社はより多くのフランチャイズフードをカンボジアに持ち込むことを目的として、ここプノンペンでの1号店のオープンが実現しました。

CBP:カンボジアにはクメール料理だけでなく海外の料理店も多く、フードビジネスが盛んですが、過去と比較してフードビジネスはどう変化しましたか。

 
ハング ご存じのとおり、カンボジアは発展途上国の一つです。昔は貧しかったため、レストランも多くありませんでしたし、誰もが食の質やサービス、その他のことは全く気にかけていませんでした。私たちカンボジア人にとって食事は、ただ生きるためのものでしか無かったのです。

 しかし、現在は食の質やサービス、衛生面にも気を配るようになりました。国が発展してきてゆとりが生まれた証です。これが現在と過去の大きな違いです。今後はさらに成長し、質やサービス、衛生面への強化が期待されるでしょう。

こだわりには手を抜かない  
日本に負けないサービスを

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CBP フードビジネスが激化する中、他社との差別化が求められると思います。他店にはない、当店の強みを教えてください。

ハング  私たちは食品に対する気配りに自信があります。私たちは肉や野菜、高品質の牛肉など食材への強いこだわりを持っています。肉は解凍してから20時間以内のものを、ご飯も炊飯後4時間以内のもののみを使用し、新鮮さを常に追求しています。また、野菜以外は日本からの輸入品です。このこだわりは他店より優れているのではないでしょうか。また、ただ食べるのではなく、食べて健康になれる。そんな食事を提供しています。

CBP 日本料理店の出店が目覚ましいですが、その中で自社が持つ強みは何ですか?

ハング お寿司やラーメンなどの日本料理は他店が提供しており、今後も他のブランドが出てくると思います。その中で、私たちはしゃぶしゃぶと焼き肉に特化したビジネスを行っています。

 また私たちは、ブランド力も持っています。1993年に創立された日本のモーモーパラダイスは、日本だけでなく世界におけるチェーンブランドです。世界で名が知られている、実績があるというのは自社の大きな強みですね。私たちは、日本の本店と同じオリジナルのスープとソースを維持しています。モーモーパラダイスがカンボジアに提供する、“スモールパラダイス”です。

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CBP 店員の方々も日本の店員と同様の挨拶をしてくれていますね。日本にいる気分になります。

ハング そうですね。日本の料理店では欠かすことができない挨拶を、日本人に負けない元気さで提供することを心がけています。また、テーブル席だけでなく座敷も用意しており、ドリンクバーも配備、常に清潔な店内を提供しています。このようにカンボジアの食の変化に伴い、料理のみだけでなくサービスや店内の雰囲気から、高品質なものを提供することを心がけています。

 
CBP おすすめのメニューは何ですか。そして最後に、日本の読者の皆さんにメッセージをお願いします。

ハング おすすめのメニューはやはり、当店自慢のしゃぶしゃぶとすき焼きですね。スペシャルソースを使っていますから。私も大好きなメニューです。多くのカンボジア人にも試してほしいです。

 当店に来られたら、カンボジアにいても“日本”を味わうことができます。ぜひカンボジアに来た際には、当店のしゃぶしゃぶと焼き肉を味わってください。
(取材日:2015/11/09)


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