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カンダール州のコートム地区出身のチェア・パウさん(40歳)は、夜明け前に起床しプノンペン周辺の建設現場で働いくことで生計を立てている。
バイクで30分間の距離にある建設現場まで通い、床と壁にセメントを敷くことが仕事で、賃金は1日10ドル。家族を支えるためにこの仕事を何十年も続けている。しかし、15歳の息子と13歳の娘を養育するには不十分なため、チェアさんの妻が農作業のアルバイトを掛け持ちして補っている。
チェアさんによると、特別な技能を持たない男性労働者は1日当たり6.25ドル、熟練労働者は12ドルから15ドルの間で稼ぐことができる。一方で、女性は重い物を運べないため、1日当たり5ドルしか支払われないという。
国土整備・都市化・建設省によると、2017年上半期には、建設業に携わる熟練労働者の賃金は1日当たり12.50ドルから18.75ドル、非熟練労働者は8.75ドルから10ドルの収入を得ている。また、エンジニアや建築家のような専門職になると月給350ドルから2000ドルの収入を得ている。
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また、オリンピック市場近くの建設現場で働くソム・エアートさんは、レンガやセメントが入ったバケツを運ぶのが仕事だ。
ソムさんは、バンテイメンチェイ州から8人の仲間たちと共に、仕事を探しにプノンペンへ出てきた。今は1日10時間の仕事で6.25ドルを稼ぐ。労働者たちは建設現場で寝食する。朝7時に仕事を始め、正午に休憩をとり、1時から仕事を再開し、夕方6時まで働く。
先月、フンセン首相は、「建設労働者に最低賃金を設定するよう複数の要請を受けている」と述べ、コンポンスプー州の1万7600人の労働者の群衆の前で、待遇の改善を約束した。
現在、カンボジアでは縫製業及び製靴業の労働者にのみ最低賃金が設定されており、2019年1月から月額182ドルに引き上げられている。
国土整備・都市化・建設省によると、先月に1万1000から1万2000人の新たな雇用が建設業により創出され、プノンペンだけでも7000から8000人の雇用が創出されている。