カンボジアコメ協会(CRF)は設立10周年を迎え、2024年には1,400万トンを超える米の生産量を記録したと発表した。これにより、全体のほぼ半数が123の国と地域に輸出されており、カンボジア米産業の成長が強調されている。
記念式典にはスン・チャントール副首相兼(CDC)第一副議長、チャン・ソクヘンCRF会長、ヘム・バンディー産業科学技術イノベーション大臣らが出席した。
チャントール副首相は、CRF設立の背景として2010年の米輸出促進政策と、当時の民間部門の分断状態を指摘し、「産業の統合と輸出拡大のために改革を政府に要請した」と述べた。
CRFによれば、加盟企業は301社にのぼり、うち87が精米所、125が輸出企業である。2018年から2024年の間に輸出された籾米は累計で2,145万トンに達した。
また、政府の税制優遇措置や輸出手続きの簡素化、農業農村開発銀行(ARDB)を通じた金融支援、灌漑施設の拡充などの支援が、精米業の競争力強化に寄与したと報告されている。
チャン会長は、「純良種子制度の強化や生産支援により、国内の食料安全保障が確保され、精米ベースで65万トン以上の輸出余剰が実現した」と強調した。
一方、同日発表された農業省の発表によれば、同国では農民の収支意識を高めるため、農業技術者に対し生産コスト算出の指導が求められている。これにより、生産者の犠牲によって成り立つ食料自給体制とならぬよう、収益性のある持続可能な農業モデルの構築が目指されている。
さらに、タイからの青果物輸入禁止を受け、農林水産省は国内生産と代替輸入先の確保により食料供給の安定維持を強調した。特にバッタンバン州の国境地域では、すべての青果物流入が停止されており、省庁は対応策の強化を図っている。
商業省は、野菜・果物の不足が一部地域で発生し得ることに備え、地方の商業局に対し流通促進と市場調整の強化を求めている。