カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

  • 経済
  • 2017年10月19日
  • カンボジアニュース

リエルでの貸出金利 ドル建てと同等レベルに[経済]

news_201710192
(c)Phnom Penh Post

 自国通貨リエル建てによるマイクロファイナンスのローン金利が、今年4月に中央銀行が設定した18%の上限金利により、米ドルでの貸出金利と同じ水準にまで低下している。プノンペンポスト紙が報じた。

 カンボジアマイクロファイナンス協会(CMA)のホウ・イエン・トン会長は、「リエルと米ドル建ての貸出金利の格差は解消している。加えて、カンボジア国立銀行(NBC)が提供する譲渡性預金証書証券担保型流動性供給オペレーション(LPCO)により、リエルの資金調達コストが低くなり、より低金利での提供が可能になる。これにより、顧客がリエル建ての融資を行うことを願っている」と述べた。

 LOLCカンボジアのソック・ヴォエゥンCEOは、「マイクロファイナンス機関で、18%の金利上限に準拠した新規融資が行われている。かつては500万リエル(約1250ドル)の融資を受けた場合、金利はリエルベースでは月2.3%、ドルベースでは1.8%だった。今、リエルの金利はこれまでになく低く、顧客の返済能力強化に役立つ。先月末時点で、LOLCカンボジアには2億8200万ドルの貸付ポートフォリオがあり、うち28%がリエル建てだ」と話した。

 また、NBCは省令として、2019年末までに全貸し手に、貸付ポートフォリオの10%をリエルで保有することを義務づけている。これに対して同氏は、「すべての商業銀行がNBCの規制を遵守しており、リエルの資金調達コストは引き続き低下するだろう。現在リエルでの融資を行っていない商業銀行もあり、遵守しようとすればMFIに安い金利で融資する必要がある」と楽観的な姿勢を見せた。

関連記事
経済
小規模企業向け融資残高35億ドル突破も信用懸念──建設分野の延滞率21%に[経済]
(08日)
経済
カンボジアと日本、QRコード決済連携を推進──普及と実装に課題も[経済]
(04月27日)
経済
カンボジア、ブロックチェーン金融に本格始動──民間主導でデジタル化加速[経済]
(04月16日)
経済
個人ローン急拡大でNPL比率上昇──中央銀行が警戒感[経済]
(04月11日)
経済
カンボジアのクレジット残高、2024年に約590億ドル突破[経済]
(03月18日)
経済
カンボジア国立銀行、電子申請システム「CamDX」導入 – 通貨両替ライセンス手続きが簡素化[経済]
(03月14日)
あわせて読みたい
業界
ANZグループとしても、世界70%の地域での営業活動を行う中で、アジアへの自由貿易の重要性を認識しています[金融・保険] レオニー・レスブリッジ
業界
常に革新的な商品とサービスを提供し続ける [金融・保険] パン・イン・トン
業界
スタッフがサービス提供のリーダーとなるような教育を[金融]ホウ・イエン・トン (2/2)
業界
競争激化の中でも事業拡大の余地はある[金融]ホウ・イエン・トン(1/2)
業界
カンボジアの銀行はより強く、より信頼度が高くなる[金融]ソー・フォナリー
経済の最新ニュースランキング
最新ニュース