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国際労働機関(ILO)は、カンボジア国民が2023年までに適切な雇用にアクセスできるようにすべての利害関係者に促した。クメールタイムズ紙が報じた。
カンボジアディーセントワークカントリープログラム(DWCP)2019-2023のワークショップが首都プノンペンで昨日開催され、労働組合や権利団体、政府関係者ら150人が雇用問題について議論した。
DWCPでは3つの分野に焦点を当てており、その分野とは雇用促進と持続可能な企業開発、労働安全衛生を含む社会保障の強化、労働者権利の改善だ。
ILOカントリーコーディネーターのタン・ソポーン氏は、「カンボジアの失業率は減少したが、まともな仕事を提供している雇用主は限られている。社会保障の強化、全産業の労働者の最低賃金の向上、ディーセントワークに関する法律の制定などを期待している」と述べた。
ディーセントワークとは、「働きがいのある人間らしい仕事」のことで、ILOは全ての人にディーセントワークの実現を目指し活動を展開している。
また同氏は、「まともな仕事であるかどうかを監視するプロセスが不十分だ。中小企業の労働者と非公式部門の労働者は、まともな賃金や労働時間、健康保険や労働保険がない」と述べ、監視体制が弱さを指摘した。
労働職業訓練省の報告書によると、昨年は海外で働く120万人を含む480万人のカンボジア国民が雇用されている。カンボジアには、日本の労働基準監督署のような最低賃金や労働時間の基準を遵守しているか監視する出先機関がまだ無い。