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  • 経済
  • 2017年4月4日
  • カンボジアニュース

シンガポールのクリスエナジー 石油抽出に向けカンボジア政府と協約を締結[経済]

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(c)Phnom Penh Post

 シンガポールの石油・ガス会社のクリスエナジー(KrisEnergy)は、カンボジア政府の承認を取り付け、生産物分与の同意に向け準備していると発言した。プノンペンポストが報じた。

 同社のカンボジア支社長であるケルヴィン・タン氏は先月29日、タイ湾岸の海上油田鉱区「ブロックA」からの海洋石油とガスの抽出を行う契約は確定したと説明。同社は4709平方キロメートルの海洋石油の95%を、カンボジア政府が残りの5%を所有するという。

 タン氏によると、同社とカンボジアの鉱工・エネルギー省は生産物分与の承認をしているものの、すべての当事者が関連する契約に調印した時点ですべてが確定するため、同社は政府の決定を待っているところだという。

 クリスエナジーは2016年度、タイ湾岸の海洋石油生産の結果、純収入は137.3%増の1.42億ドルとなったにも関わらず、非現金費用とより高い財務コストのため純損失は2.37億ドルとなった。

 鉱工・エネルギー省のメン・サクティアラ長官は、「今後、投資家がカンボジアの石油の可能性を見ることは重要であり、クリスエナジーとの交渉が成立されれば、収益分配モデルがどのように機能するか詳細を発表する」と述べ、「最終投資決定(final investment decision:FID)が宣言されれば、28か月以内で抽出が開始できるだろう」と付け加えた。 

 クリスエナジーの財政難や世界的な原油価格の低下にもかかわらず、メン長官は同社がAブロックの開発援助を行うパートナーを見つけられると自信を持っている。Aブロックは3兆~5兆立方フィートの天然ガスだけでなく、7億バレルの石油があると信じられており、その生産容量は1日に1万バレルに達するのではと推測されている。

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