2016年9月26日
―――ザ・ルームのサービスの特長などについてお伺いできますでしょうか
パヴェウ・シウデスキー(以下、シウデスキー) ザ・ルームは2008年からプノンペンに拠点を置き、クオリティの高い建築やインテリアデザイン、都市計画サービスを提供しています。優れたスキルを持った現地人デザイナー・欧米人デザイナーを擁しており、建築デザインに関して豊富な経験を持った会社です。また我々はレストランやアパレルショップなどの小売分野に始まって、ショールームやオフィススペース、プライベートヴィラなど、あらゆる空間を手がけています。
我々が提供するサービスを具体的に言うと、プロジェクト管理、現場監督、内装管理と調整、現場検査と品質管理です。最近では2006年に、上海にあるスウェーデン系の大手内装建築会社ムラヤとパートナーシップを結びました。
―――なるほど。具体的な施工例などを教えて頂けますでしょうか
シウデスキー プノンペン中心部に位置する、スカイラインアパートメントというハイエンドなサービスアパートメントの内装・建築や、BMWのショールーム、イオンモール内にあるセルカードの新店舗デザインなどを手がけました。
―――近年の内装産業は成長真っ只中で、今後も成長を続けるでしょうね
シウデスキー おっしゃる通りですね。今の都市の急成長具合を考えると、投資家やお客様が内装デザインに価値を見出している限り、益々良くなっていくでしょう。しかし一方で、多くのデザイン会社が誕生し、消えて行っているのも事実です。まだまだ困難もあり、かなり挑戦的な市場とは言えますね。
内装で最も重要なのは品質です。どれだけ安く見積を出せたとしても上質でなければ、その事業は失敗に終わるかと思います。
―――内装はお客様のビジネスに有効だと思いますか?有効だとしたらどれくらいでしょうか
シウデスキー 内装デザインは非常に重要です。顧客の製品やサービスの品質保証にも関わってもきます。コンセプトにあった素敵な内装の店舗やブランドショップを訪れたとき、サービス内容や製品について知る前に、第一印象でお客様が良い判断を下すこともありますよね。
―――提案がお客様に合わなければどうしますか
シウデスキー これは度々あるのですが、ほとんどのお客様が私たちの仕事の範囲や、どれだけの時間と労力を1つのプロジェクトに費やしているか分かっていません。私たちは安い見積を出すことは出来ませんが、もちろん品質は保証します。なので、初めに断わられたお客様が、他のデザイナーに満足せずにまた戻っていらっしゃることがほとんどですね。
シウデスキー 日本のお客様にとって、カンボジアでデザイン会社を探すことは少し難しいかもしれませんね。なぜならば日本と比べて多様なサービスを持っている会社が少ないですから。今のところ、私たちはたくさんの日本のお客様や投資家の方々と仕事をし、幸いなことに皆さんが満足されています。私たちのプロジェクトによって、多くの日本の方をサポート出来る機会があることを願っています。(取材日/2016年4月)