2015年8月7日
―――まず、どのような経緯でカンボジアに来られたのか教えて頂けますか
上田 武範(以下、上田) タマホームには10年前に入社し、住宅販売の営業に携り、千葉の統括支店長を勤めた後、本社へ移りました。採用の仕事に携り、希望が叶って海外事業部へ異動することができました。タイやベトナム、インドネシア、ミャンマーなどASEANを中心に回っていましたが、2014年1月に辞令が出て、カンボジアに駐在することが決まりました。当時はミャンマーでの立ち上げに携っていたので、カンボジア赴任が決まった時は本当にビックリしましたが、カンボジアでのビジネスの方がチャンスはあると内心思っていました。
―――なるほど。では次にタマホームカンボジアが行っているビジネスについて教えて頂けますか
上田 はい、タマホームカンボジアは2011年11月21日に設立し、今年で4年目に入るところです。2つのビジネスがあり、2014年1月よりリーシングを開始したサービスアパートメント「TAMASA」の運営と、昨年6月に開業した「Tama Hotel Phnom Penh Tower 」。このホテルは、ホテル、レストラン、バーが一体になった複合施設です。通常はホテルにレストランが併設されているスタイルが多いですが、レストランにホテルが併設されてある、というような逆の発想で造りました。
―――では、「TAMASA」サービスアパートについて、もう少し詳しく教えて頂けますでしょうか
上田 日本をはじめたくさんの外国企業がカンボジアに出資・投資していますが、その中でイメージしたのはオリンピックの選手村です。ある日ひとつの場所に色んな国の人が集まって、大会をするのがオリンピックの選手村だと思います。「TAMASA」に色々な国の人が集まり、カンボジアをどうしていこうかとか、どんな国にしたい、どんな強みを活かしていけばもっと良くなるのか等、活発に交流できるようなイメージです。
サービスアパートメントという一つの建物の中で、住んでいるみなさんが横の繫がりを持ち、お互いに協力し合えるような、カンボジアを良くしていけるような、そんな人たちが集い交流を深められる空間を提供できたらいいなと考え開発しました。
―――次に、デザインについて伺います。初めて訪問した時に、非常に特徴的でカンボジアではないような新しい造りに驚きました。このようなデザインにした理由や背景等について教えてください
上田 はい、デザインに関してですが、一つの特長を持ったものにしたかったです。また、日系ということもあり、デザインの細部にも気を使いました。全て輸入品で繕うのは特に難しいことではないのですが、他と一緒のものを作っても意味がないと思いました。
また、コストも限られていたので、予算の範囲内で、いかに良いものを造れるか、シンプル&ゴージャスをテーマに取り掛かりました。このゴージャスは、モノの豪華さではなく、住んだ人がそういう気持ちになれたらいいという思いを込めています。(後編へ続く)(取材日/2015年3月)