2014年12月11日
カンボジアにはまだ、SIer(システムインテグレータ)と呼べるレベルのIT企業は極めて少ない状況です。
海外でITを学んだカンボジア人が個人レベルあるいは仲間数名と集まってホームページ制作等の簡単なIT業務を請け負ったり、日系企業も含めた外資進出IT企業もパソコンを使った単調作業(シンプルな入力業務等)を低賃金のカンボジア人に行わせることでコストメリットを狙うモデルがほとんどです。
しかしカンボジアには、まだ数は少ないですが、レベルの高い国立大学等でITを学んだ優秀な人材が育ちつつあります。 以前は、その彼等が大学卒業後にカンボジア国内でその能力を活かせる職場がほぼ皆無という状況でした。
彼等のような優秀なカンボジア人IT人材を集め、日本のIT企業による技術指導を行い、日本のお客様に対してその要求を満たせるレベルに昇華させ、日本とカンボジアのIT人材によるコラボレーションによりITソリューションを提供できる会社として、JC ITを設立しました。
カンボジア人IT人材にとっても、レベルの高い開発やプログラミングに日本のとの協業で取り組めるチャレンジとの場となり、日本サイドとしても日本の品質を維持しながらカンボジア国内向けのローカライズも実現できる。 日本とカンボジアのコラボレーションによるITソリューション提供という観点では、カンボジア随一のレベルを実現できていると思います。
JCITはまず設立当初、カンボジアのとある商業銀行のコアバンキングシステムの入れ替えについてのプロジェクトマネジメントからスタートしました。
日本ではとてもITベンチャー企業に任される内容ではないですが、カンボジアでそのチャンスを頂く幸運に恵まれました。 設立したての最初のプロジェクトだったこともあり、金融機関のシステム開発経験がある日本人プロジェクトマネージャーの監修のもと、カンボジア人IT人材が英語化や調査手伝いなどの補佐に回る形でのプロジェクトとなりましたが、
その後、パートナー日系IT企業による日本向けの開発を受託させて頂いたことが、カンボジア人IT人材のトレーニング・育成にもつながりました。 いわゆるオフショア開発という、カンボジア側で開発受託をして日本に提供する形が主でしたが、単純業務の下請けという形ではなく、レベルの高い開発業務もいろいろと割り当てて頂きました。 パートナー日系IT企業としても、カンボジアのJCITを長期的視点で育成しようという思いで仕事を提供して頂いたと思いますし、大変感謝しております。
おかげさまで完全日本語対応で、予約システムや受発注システムまで組み込んだWebサイト構築や、iPhone向けのゲームアプリの開発まで手がけられるようになりました。 iPhom向けゲームアプリでは「そーしゃる天使」という自社ゲーム開発まで行い、Apple社にJC IT Co.,Ltd.として登録申請しました。Aplple もカンボジアのIT企業からの申請は珍しかったようで、いろいろと質問も頂きましたが、無事申請承認頂きました
(そーしゃる天使リリース記事:http://pressrelease-zero.jp/archives/42361)。
現在はカンボジア現地消費者Webマーケティングに関連するお仕事を、カンボジアに進出された日系企業から頂くケースが増えています。
日系企業様がカンボジアに事業進出するにあたって、必須となってくるのは社内のITシステム構築です。 また現地カンボジア人向けの商品やサービスを展開する場合、現地向けのウェブサイトやウェブマーケティングも必要になります。
社内ITシステムの構築にあたっては、当初から織り込んでおくべきポイントは主に以下だと思います。
・ いかに最低限必要なレベルのシステム構築から着手するか
・ 将来の拡張可能性を視野にいれた柔軟性をいかに当初から組み込むか
・ カンボジア人スタッフが使いこなせるようなローカライズ(現地化)設計にしているか
カンボジア人をターゲットとした対外ウェブサイトやマーケティングシステムついても、カンボジア人を相手とする以上、言語のみならず体裁やテイストまで、現地カンボジア人の特性や趣向に合ったローカライズが必須となります。
日本企業としての品質を維持しながら、いかに社内外の現地カンボジア人向けにローカライズできるか、が大きなポイントとなります。
JC ITは常に“J&C(Japan & Cambodia)”を意識しながら、日本の品質とカボジアならではのローカライズの同時実現を志向しております。 お気軽にご相談頂ければ幸いです。(取材日/2014年9月)