2016年9月24日
―――御社のことと、ご自身について教えてください
アンドリュー・テイ(以下、テイ) 1995年に最初にカンボジアにきました。その時は勉強のためですが、その後、貿易の仕事でカンボジアに再訪しました。ヒマワリホテルはラグジュアリーなサービスアパートメントホテルとして1997年に建設を開始し、2000年にオープンしました。16年前ですと、インターコンチネンタルホテル、ホテルカンボジアーナ、サンウェイホテル、そして、ラッフルズホテルだけでした。
ロングステイのためのサービスの充実ということでキッチンやダイニングはもちろん、気軽に飲める地ビール製造も当社の売りとなっています。そして、立地が最高です。ロイヤルパレスやナショナルミュージアム、また行政機関も近く、旅行者、ビジネスマンどちらにも便利です。ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカ、ジャパン、韓国など、とてもバラエティに富んだ客層です。
―――サービスアパートメントの最近の事情を教えてください
テイ 今はたくさん選択肢がありますね。サービスアパートに限らず、コンドミニアムや、ホテル長期滞在など。だからこそ、私たちのサービスの真価が問われる時代になったと思います。選択肢が増えたということは、それだけマーケットも大きくなってきたということなので、我々のサービスを選んでいただくお客様も増えてきたということだと思っています。
―――競合はどこでしょうか。
テイ 競合はホテルであれば、やはり古くからあるサンウェイホテル、ラッフルズホテル、お隣のホテルカンボジアーナ、そして、最近できたソカーホテルあたりでしょうか。それぞれ異なる特徴があるので、完全に競合ということではないかもしれません。サービスアパートですと、最近できたMARINAでしょうか。こちらも特徴が全く違うのと、オーナーどうし仲が良いのもあり、良い関係で切磋琢磨できていると思います。
いずれにしても価格競争にはなっていないので、それぞれがそれぞれの特徴に磨きをかけていくことが大事なのではないでしょうか。
―――ひまわりホテルのホスピタリティについて何かございますか
テイ ヒマワリホテルと一般的なホテルとで、何がホスピタリティの違いを作り出しているかというと、私たちが提供しているのは単なるサービスではないということです。ホテルで時間を過ごすことそのものに、どれだけの価値を感じて貰うかということを大事にしています。
その中で大切なのは、セキュリティ、安全、効率的なサービス、親切さ、そして何より1人1人に合ったサービスを提供できること。どのお客様に対して同様のサービスを行うのではなく、お客様に対して開けたホテルであることを大事にしています。例えて言うなら、いわば家族のようなサービスです。
―――スタッフの採用、教育についてはどうお考えですか
テイ もちろん、スタッフ教育は大事ですが、その人の個性を生かすことも重要だと思っています。ホスピタリティがあり、人が好きだという良い人材でも、人と接することが苦手な人は向いていないと思います。よく、ホスピタルとホテルは、ほとんど同じで、唯一白いジャケットを着ているか、黒いジャケットを着ているかだけの違いだと、冗談で言っています。ホスピタルはひとりひとりの患者と向き合ってケアをするように、ホテルは滞在中お客様のひとりひとりと向き合ってケアをしっかりしなければいけません。