2016年7月2日
―――企業プロフィールと強みを教えて。
エリダ・キムスルン(以下、エリダ) 私たちはカンボジアの建設事業の成長を見込んでこの貿易会社を2014年初めに立ち上げました。また事業をする中で、カンボジア人が喜んでブランド品を買っている事を背景に、今では貿易会社に続き5つの販売代理店も行っています。
1、RINNAI 電気温水器(日本)
2、LIGMAN 照明(タイ)
3、IMER 建設機械、散布装置、ベルトコンベア(イタリア)
4、PERGO フローリング材(ベルギー)
5、HiLTI 電力装置、接合器具(ドイツ)
私たちの製品は全ての住宅や商業施設が対象です。会社の強みは、日本や欧州から輸入する評判の高いブランド品、洗練された商品を取り扱っていることです。私たちはソリューションを提供する事を第一にしています。温水器を取っても、商品を売ることに注力するのではなく、お客様のニーズを汲み取り、どんな温水器が最適か、どんなソリューションが一番かを提案します。
また売った後も同様に大事です。もしアフターサービスやメンテナンスが無ければ一度のみの購入になってしまいますから。
―――中国製は取り扱わないの?
エリダ ユーザーは中国製を信じていません。ただいくつかの商品は品質も高く、欧州に輸出もされている。いいものがあればもちろん検討したい。
―――製品は自分で選定しているの?
エリダ 夫が建築家で建設会社を経営しており、20年近くこの業界でやってきました。彼は市場をよく知っており、どの製品が良いか、何が新しい技術か。何が売れるかのアイデアを沢山持っています。
気になる製品を見つけたら、サプライヤーにコンタクトしますが、私たちはBKKにショールームがあり、実際に販売代理店も行っているのでサプライヤーから連絡が来ることも多いですね。
―――業界の状況を教えて。
エリダ 建設業界は毎年30%ずつ成長しており、海外の投資家も増えています。海外からは中国、日本、韓国、マレーシア、タイ、シンガポールなどのアジア人が多い印象ですね。お客様もアジア人とカンボジア人がほとんど。ただ自社に関して言うと、私たちはたくさんの製品を持っており、中でもヒルティはヨーロッパでも有名なため国際的な建設会社も買っていくので、それは一概には言えないかしら。
またリンナイも、オーストラリアやニュージーランド、アメリカでも知られているので知っている人達が信頼して買っていきます。だから海外のお客様と国内のお客様は半々くらいですね。お陰さまで売上金額も順調に伸びており、リンナイに関しては2倍以上に伸びています。
一番売れ行きが良いのは、リンナイの電気温水器です。またホテル等に向けては、国内の電気料金の高さからガスシステムの需要も伸びていますね。
―――業界の将来をどう思う?
エリダ 一般的に言えば、もちろん伸びていくでしょう。なぜならばカンボジアはまだ発展途上国であり、他の国と比べても成長を続け、インフラ等も整ってきています。またACEが始まり、人材や製品の輸出入が起こりASEANが1つの市場になりましたし、人々が良いものに触れる機会が増え、スタンダードが上がることで私たちの製品やブランドの販売もやり易くなるでしょう。
また、私たちも国際的なスタンダードに出会う事で、それを知っている人たちに自社製品を売ることが出来、売上も上がり、範囲も広がると思っています。
人々はより良い知識を持ち、良い振る舞い、良い商品、良いスタンダードに恵まれ私たちにとってはビジネスチャンスがさらに増えることを期待しています。