(c)Phnom Penh Post
カンボジア国立銀行(NBC)の2017年年次報告書によると、支払いが30日以上延滞している融資、不良債権比率(NPL)が、前年と1%から2%へ倍増した。プノンペンポスト紙が報じた。
調査会社によると、農産物価格の下落と農村部の高い負債が上昇の原因である可能性が高く、この数値は「不合理ではない」という。
マイクロファイナンス機関LOLCのCEOは、「他国ではNPL率は7~8%と5%を下回ることはなく、カンボジアのNPL率は正常だ。しかし、0.5%から1%、2%と、その上昇度合いは懸念している。昨年の作物価格の下落が一因だが、MFIは既に貸出条件の厳格化と小規模融資を開始している」と述べた。
報告書によると、2017年末時点でのMFIの債務者数は、2016年末の190万人から、175万人に減少したにも関わらず、貸付総額は25%増加し、年末までに39億ドルに達した。
昨年、政府が上限金利を18%とした結果、小口ローンの減少し、案件当たりの融資規模が増加した。一方、MFIの預金も2016年から35%以上急増し、年末に20億ドルに達しており、「預金の成長率が融資の成長率を上回り、経済の健全性においては肯定的だ」(前出の調査会社)。
商業銀行においても、預金が23%増の172億ドル、貸出が17%増の162億ドルとなり成長が顕著だ。