カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

  • 経済
  • 2016年8月8日
  • カンボジアニュース

投資を呼び込むコーポレート・ガバナンス、カンボジアの若い世代に期待[経済]

news_201608083
(c)Phnom Penh Post

 カンボジアでは、コーポレート・ガバナンスの改善余地が非常に多くある。

 国際金融公社(IFC)の太平洋・東アジア地域担当のジェームズ・クリストファー・ラズーク氏によれば、ASEAN経済共同体(AEC)における地域経済統合の進行とともに、信頼をもたらすコーポレート・ガバナンスが新しい投資を呼び込む上での重要なカギとなっている。

 一方で、「他のASEAN諸国と比較すると、カンボジアの場合は改善する余地が多くあり、透明性の観点では会社によって大きな差がある」と指摘したうえで、家族経営又は国営企業らは、企業の維持・発展のため、きちんとした取締役会や運営システムを設置し、ビジネスにおける適切な行動をとるべきと述べた。

 ある法律コンサルファームの責任者によれば、カンボジアのビジネスは若い世代が新しいマネジメントプランなどを導入するにつれ、伝統的な運営スタイルから、プロフェッショナルなものへと転換しつつあるという。



 また、ある会計事務所の責任者は、カンボジアのビジネスにおける伝統的なマネジメントシステムは、現在多くの困難に直面していると話す。「こういった運営方法の企業は、コーポレート・ガバナンスとは何かが分かっていないために会計報告もなく、多くの利益相反やリスクに直面する。また投資家からの信頼もない」という。

 しかし5年前に比べれると、より厳格な徴税や法の実行といった政府の努力によってコーポレート・ガバナンスは徐々に浸透しつつあるという。

 「若い世代が企業マネジメントのあり方を変え始めているため、カンボジアのビジネスがさらに成長するのに時間は長くかからないだろう」と同氏は語っている。

関連記事
経済
カンボジア、DHL貿易成長ランキングで世界8位に躍進[経済]
(03月20日)
経済
ACARの会計規制、企業に過度な負担か──ACARが会計文化の重要性を強調[経済]
(03月19日)
経済
カンボジア国立銀行、電子申請システム「CamDX」導入 – 通貨両替ライセンス手続きが簡素化[経済]
(03月14日)
経済
カンボジア主要銀行の経費比率、5年間停滞 – 利益圧迫の実態[経済]
(03月14日)
労働
縫製業の主役は女性:カンボジア労働大臣が強調[労働]
(03月04日)
観光
カンボジア、2025年の観光客750万人突破を目指す[観光]
(02月27日)
あわせて読みたい
特集
カンボジア開発評議会事務局長、ソク・チェンダ大臣が語る「日本人投資家に寄せる期待」
特集
カンボジア人の声 ウエダカフェ  ボー・バンナック
特集
トップインタビュー VDB Loi ヴィーディービー・ロイ ジーン・ロイ (1/2)
注目
東京コンサルティングファームの熊谷氏が語る、現在のカンボジアの会計環境について
経済の最新ニュースランキング
最新ニュース