(c)Phnom Penh Post
インドの2大自動車メーカーが工場設立によってカンボジア国内での存在感を強めている。
インド工学技師派遣促進諮問委員会(EEPC)の副委員長であるラビ・セガル氏はインドカンボジアエキスポに出席した際、プノンペンポスト紙の取材に対しタタ・インターナショナルとバジャージ・オートが軽商業用車に焦点を当て、カンボジアに製造工場をオープンすることを明かした。
「我々はタタの工場をシアヌークビル経済特区に設立する可能性についてカンボジア商工会議所と話し合いました」と同氏は話し、シアヌークビルの郊外にある1100ヘクタールの中国所有の工業地域について触れた。この工場からの供給は来年始まる見通し。
また、バジャージ・カンボジアもカンボジアでの製造開始を発表し、現在スタンミーンチェイにある土地に建設をはじめ、商業運営の前のカンボジア開発評議会(CDC)からの最終許可を待っているところだ。カンボジア国内ではエンジンではなく、小さな部品やシートを組み立て・製造する見通しだ。バジャージはこの工場建設に200万ドルを費やしており、現在輸入関税の影響で高価格の3輪自動車の価格を下げて販売を増やす方針だ。
しかしカンボジアに完全生産工場を設立することは財政的に困難も伴う。タタとカンボジア自動車産業連盟が協力する可能性も報じられている。
インド政府は、外交政策「アクト・イースト」の一環として、インドの企業が中国のサプライチェーンに割り入ることを目指しCLMV地域(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)での工場建設を推奨することを発表した。CLMV地域での工場建設の際には政府が100万ドルを支援する。
カンボジアとインドの2国間貿易額は2015年、約5億ドルで、インド政府は2020年までに3倍から4倍まで上昇することを見込んでいる。