4月6日、日本のNGO(無償資金協力)にて建設が進められていたツバサ橋(ネアックルン橋)が遂に開通式を迎えた。
同橋のたもとでは同日朝から開通式典が開催され、カンボジアからがフン・セン首相初め政府首脳陣、日本からは隈丸優次日本国大使、田中明彦JICA理事長、そして西村明宏国土交通副大臣兼内閣府副大臣兼復興副大臣が参加した。同橋は式典終了後からすぐに通行可能となり、開通を待ちわびた多くの人びとが橋になだれ込んだ。
ツバサ橋は日本政府による約9,500万ドルの無償資金協力により建設されたカンボジア最長の橋で、メコン河下流のカンダール州ルーックダエク郡とプレイベーン州ピエームロー郡を結ぶ。橋の全長は4.5km、幅は13m、橋を支える柱の数は35本に上る。日本人専門家9人、国外の専門家25人、カンボジア人技術スタッフ57人、現場作業員647人が建設に携わった。
ツバサ橋開通に伴い、これまでメコン川により分断されていたベトナムのホーチミンからタイのバンコクを繋ぐ経済南部回廊が全線陸路でつながる事となった。カンボジアは今年暮れのアセアン経済統合を控え莫大な利益を生み出すと思われる物流網の整備に力を入れており、この橋の完成によってその流れが更に加速するものと見られている。
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