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業界別インタビュー

カンボジアには真のジャーナリストがいない[メディア]キー・ソクリム

マーケティング・メディア

トメイトメイ・ドットコム キー・ソクリム
トメイトメイ・ドットコム ThmeyThmey.com
CEO: キー・ソクリム Ky Soklim
1年前と比べ大幅に閲覧者が増えたカンボジアのオンラインニュース「トメイトメイ(ThmeyThmey)」。CEOのキー・ソクリム氏に、変化するカンボジアのメディアとカンボジアの報道規制、外資がメディアビジネスを始める際の留意点について伺った。
増えるページビュー

――最後のインタビューから1年が経ちましたがその間、「トメイトメイ」に大きな変化はありましたか?

キー・ソクリム(以下、キー) まずはトメイトメイに訪れるユーザーの数が増えました。一年前は一日に60000ビューだったのが、今では100,000に増えています。
なぜなら、ニュースの質を上げたからです。詳しく申し上げますと、最新のニュースはもちろんのこと、他のニュースにはないニュース、例えば、一人の人物に焦点を当てたニュースやインヴェスティゲーションストーリー、インタビュー記事等独自の記事をたくさん配信しているからです。

また、読み物だけではなく、ラジオのような視聴者の耳に届く配信物、また、ビデオも配信しているので、たくさんの視聴者に興味を持って頂いていると思います。
また、近い将来トメイトメイラジオを私達のサイトを通じて毎日30分配信したいと計画しています。内容は毎日のニュースのまとめです。

カンボジアには真のジャーナリストがいない

――何故他社とは違うインタビュー記事や人物に焦点を当てたニュースを配信しているのでしょうか

キー そうですね。まず、申し上げたいのは、カンボジアには真のジャーナリストがいないという点です。多くのジャーナリストはプロではないのです。ですので、毎日ホットストーリーを配信するだけで、新しい物を生み出していないのです。言い換えれば私達はプノンペンポスト等と同じだといえます。コンセプトが同じなのです。多くのカンボジアのジャーナリストはきちんとした教育・トレーニングを受けていないのでホットニュース以外の記事を生み出すことができないのです。

変化するメディアとカンボジアの報道規制

―― メディアを取り巻く環境ですが、1年前と何か変化はありましたか?

キー 一年前、新聞を購入し読んでいた人達の多くはオンラインニュースを読み始めたと思います。しっかりした教育を受けている人達も新聞ではなくオンラインニュースに移ってきています。また、収入が低い人達・田舎に住んでいる人達はテレビ・ラジオから情報を得ていますが、お金が無くてもスマートフォンを購入し始めました。彼らはオンラインニュースのことを知らないですが、フェイスブックを見ます。つまりフェイスブックからオンラインニュースにアクセスすることができるので、自然に視界に入ってきているという状態です。ですから、私達のようなオンラインニュースにとってフェイスブックはとても大切だと言えます。


――メディアの規制について伺います。例えば中国ではメディアが自由に発言することは政府によって規制されていますが、カンボジアの場合はどうでしょう?

キー カンボジアは完全に言論は自由です。また、私たちトメイトメイは完全に中立な立場で報道しています。どんな事を発信しても問題ありませんが、殆どのメディアは何かしらの政党や人物を支持しています。例えば、殆どのラジオ・テレビは与党であるCPP(カンボジア人民党)を支援していますが、これは他の国でも同じですね。

外資企業がメディアビジネスを始めるときの留意点

――メディアの未来について伺います。1年後のカンボジアのメディアはどうなっているとお考えですか?

キー 今でもカンボジアの1500万人のマーケットの中、ラジオやテレビ・オンラインニュースが多すぎます。メディアが多すぎると、その中のいくつかの会社は財政難に陥るでしょう。競合が多くなり、その結果 メディアも掲載費を下げていくでしょう。その結果1年後にはいくつかの会社は財政的な問題で倒産すると思います。

 外資企業がメディアビジネスを始める場合、まず多くの経営者がカンボジア人スタッフのマネジメントで苦労されるでしょうし、カンボジアの文化を知らずにカンボジア人を雇うと大変な目に合います。 いくら給与が良くても、少しでも悪い言葉を使うと直ぐに辞めてしまいます。大切なのは、彼らを理解しようとする姿勢だと思います。そこでアドバイスしたいのは、0からチームを作っていくというのは大変な作業と資金を必要としますから、現地パートナーと協力すると良いと思います。(取材日/2015年10月)


トメイトメイ・ドットコム ThmeyThmey.com
事業内容:ニュースサイトの運営
URL: http://www.thmeythmey.com/

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