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業界別インタビュー

2017年8月19日

技術レベルに一貫性がなく、基準がないことは大きな問題[建設・内装] エン・スロン(2/2)

建築・内装

スタンダードコンストラクション&エンジニアリング Standard construction&Engineering 
マネージングダイレクター: エン・スロン Yen Srorn 
政府関係者との強固なネットワークにより、足踏みが続く建設業でも突出した成長を見せるスタンダードコンストラクション&エンジニアリング。副社長に日本人を置き、日系企業との関係性強化にも力を入れている。マネージングダイレクター、エン・スロン氏に会社設立の背景や業界の展望、建設作業員の給与などについて話を伺った。(取材日:2017年2月)
今求められているのは、職業訓練学校

前回の続き

――作業員の方々のお給料を教えて下さい。

エン・スロン(以下、エン) 通常作業員は、3つのカテゴリに分かれています。アンスキルと呼ばれる非熟練労働者、ミディアムスキルと呼ばれる中間技術者、ハイスキルと呼ばれる熟練技術者です。お給料はそれぞれ、1日8時間当たり、6〜7 ドル、8〜14ドル、15〜20ドル程度ですね。熟練技術者になると、1日当たり最高30ドルを稼ぐこともあります。

――彼らはどのようにして、技術を学んでいるのでしょうか

エン カンボジアでは、熟練技術者も非熟練労働者も、特に学校で学ぶ慣習はなく、師匠が弟子に教えるような形で、技術を学ぶんです。そのため技術レベルに一貫性がなく、基準がありません。これは大きな問題ですね。そのため、今求められているのは、スキルを向上させる職業訓練学校です。しかし、政府の動きが進んでいるとは思えず、民間企業や投資家に依存している状態です。そのため、ここも投資に適した箇所だと思いますね。

 現在、民間企業による大学設立は盛んですが、職業訓練学校は後手に回っています。しかしカンボジア人の大半はお金が無く大学で学ぶことができません。カンボジア人作業員の70%は非熟練労働者ですね。そのため、職業訓練学校での技術開発を行うことで、外資系企業で働いたり、海外で仕事をするチャンスを得ることができます。

日本人の方々が来ることで、カンボジアの建設業はより盛り上がる

――建設業におけるホットトピックスを教えて下さい

エン 現在、カンボジアの建設業の動きは緩やかなためあまり話題はありませんね。
 
 強いて挙げるのであれば、現在カンボジアには中国企業による建設プロジェクトが多くあります。彼らは現地価格の22~23%安い価格で受注をするんです。中国企業は、建設資材を自国から輸入し、作業員を中国から呼んでいるため、現地企業が下請に入ることが非常に難しい。質が良ければいいのですが、そうでないことがほとんどです。そういう意味で、中国企業が来ているとはいえ、カンボジアでは物件を持っているだけですね。それに比べ日本や韓国は、現地企業とともに仕事をします。中国とは全然違いますね。

――日本企業へ期待することを教えて下さい

エン たくさんの日本企業の皆さまにカンボジアに来てほしいと思います。現在、工場でも5000平方メートルを超える日系企業は少なく、中規模のサイズが多いように思います。飲食店も比較的小さな規模でされる方が多いのではないでしょうか。日本人の方々が来ることで、カンボジアの建設業はより盛り上がります。我々はいつでも皆さまを歓迎しています。(取材日:2017年2月)


スタンダードコンストラクション&エンジニアリング Standard construction&Engineering 
事業内容:建設業
URL: sce.com.kh/
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