悲劇的な過去のため、カンボジアは未だに発展途上国です。内装や建築の点でも、技術・オペレーションなど、他国の水準に追いついてないことが多々あります。
2002年にイエローツリー・インテリアがカンボジアに進出してきた時には、競合他社は数社しかいませんでした。現在では内装サービスに分類されるさまざまな業者が数多く入ってきています。カンボジアで大きくビジネスを展開しているのは5、6社というところです。
カンボジアの産業は現在発展途上にありますが、海外からのお客様はしばしば現状よりも高い期待や自国と同レベルのサービスを期待されます。ヨーロッパや日本のようなレベルの要求を満たすためには、カンボジアはまだまだ発展途上です。この問題を解決できる特効薬は存在しませんが、結局はカンボジアのものごとを受け入れられるかという問題に集約されます。ある程度は寛容にカンボジアの現実を受け止め、その発展を支える必要があるでしょう。
カンボジアではしばしばスケジュールから遅れるといった問題が顕在化しますが、この問題は文化的な考え方の問題によります。アジアの他国もそうであるように、カンボジアの方々にとって日本ほど時間に対する考え方は重要ではないんですね。ヨーロッパの人々のように時間に縛られてはいないわけです。経済的な制裁を儲けることは、スケジュールを進めることにつながるかも知れません。しかし、アジアで30年間仕事をしてきた経験から言わせていただけば、それも結局は対処療法的で十分な効果があるとは思っていません。
小さなローカルの会社で働いている外国人として、カンボジア人の仕事に対する意識には驚かされます。しっかりとしたチームを築くことができれば、彼らは本当によく働いてくれますし尽くしてもくれます。英語の能力にしても、周辺諸国に比べればとても高いと感じています。
よい内装会社を選択するには、自分でしっかりと情報を集めて、見極めるのが一番だと思います。会社のサービス概要やこれまでの実績を可能な限り吟味して決めてください。
これから進出される日系の企業のみなさんに対してアドバイスをするとすれば、
しっかりと英語の読み書きができ、日本語からの翻訳ができる人物を捕まえることです。既存のつながりを最大限に活かし、人の話をよく聞きながら、着実にビジネスを進めていってください。