――ハイスキルなカンボジア人にサービスの焦点を当てていますね。ハイスキルなカンボジア人は増えていますか。特に、それはどのような業種ですか?
ブランカット もちろん増えています。ですが、全ての産業において、増えているわけではありません。ホスピタリティ産業、ファイナンス産業、また、保険業界です。しかし、製造業では、未だハイスキルなカンボジア人を探すのは難しいです。製造業では、ほぼ全ての管理職は、外国人に支配されています。例えば、中国、韓国、日本人。時には、フランス人などヨーロッパの人です。また、カンボジア人エンジニアを探すのはまだ難しいです。ですので、外国人から人材を探す方が、現状では、簡単です。カンボジアの大学システムが国際基準ではないのが影響していると思います。
――ハイスキルなカンボジア人の給料はどのくらいですか。
ブランカット 高い地位のポジションについて言うと、例えば、銀行業界のシニアレベルポジションだと、外国人と全く同じ給料です。月に8000から12000ドルです。 もちろんこれはマイノリティです。マネジメントポジションの話をすると、例えば、ホテル業界のgeneral managerクラスだと、月に3000から5000ドルです。カンボジアでは十分、高給料だと思います。supervisor positionsやあまり高くないマネジメントポジションだと、1500から3000ドルの間です。
――今年ミャンマーに進出しましたね。これは何の目的ですか?
ブランカット 私はミャンマーを探検していると言えます。ミャンマーは、発展途上であり、ビジネスをする上で非常に難しい国です。ミャンマーでいくつかのクライアントがいることも影響しました。ミャンマーでは、地道に一歩ずつ活動していくつもりです。現状では、コンプライアンス問題や企業に対する制約が大きいです。
国際的な大企業でも、ミャンマーでビジネスをすることを恐れています。なぜなら、国際制裁がミャンマーに対して行われる可能性があるからです。多くの企業が、慎重になっていると思います。
現状では、我々はミャンマーに対する優先順位が高いわけではありません。ミャンマーがビジネスをする上で、良い環境になるため我々は待つ必要があります。今年それが実現するとは私は思いません。
――なぜあなたは東南アジアの中で、ミャンマーを選んだのですか?
ブランカット ミャンマーは新興国であり、我々はカンボジアでビジネスをやっているため、そこの経験値があります。日本、シンガポール、香港のような先進国とはやり方が全く違います。新興国ビジネスの特性を我々は熟知しています。 それが大きな理由です。また、2つ目の理由は、我々は多くのクライアントがいて、カンボジアのクライアントからミャンマーへ向けてヘッドハンティングをするミッションなどもあったのも、ミャンマーで事業を始めたきっかけです。
ーーカンボジアの現状についてどう思いますか?
ブランカット 経済面では、私たちは、人材業の情報、バロメーターを持っているので、その観点から見ると、非常に好調です。
多くの企業がカンボジアでビジネスの機会を伺っています。シンガポール、タイ、日本の企業。インドの企業でさもです。これが今起こっていることです。一方で、カンボジアのマーケットが比較的、小さいことを考慮しなければなりません。ですので、M&Aも小規模で行われます。現在、カンボジアはアジアの中で一番成長しています。私はこの成長し続けているカンボジアに信頼を置いてビジネスをしています。
ーー目標は何ですか?
ブランカット私の目標は、我々セイントブランケットとMERCERで協力して、カンボジアのHR事業を国際基準にアップデートすることです。カンボジアには多くの企業があり、HRは未だ活況です。ですが、まだまだ企業がHRを重要な戦略として位置付けてないこともあります。また、多くの会社のカンボジアのHRマネージャーを支援し、アップグレードすることも私の目標です。