2018年2月23日
――はじめに、貴社のプロフィールを教えてください
柳内 学(以下、柳内) 弊社は日本人3名、カンボジア13名で運営しています。主な業務は広告業務でフリーペーパーの運営、発行やトゥクトゥクの看板広告の管理・運営、タレントプロモーションなどを行っています。フリーペーパーは「CHUGA-PON」というプノンペン初カンボジア人向けのフリーペーパーで2ヶ月に1度、1万部発行しています。その他業務としては、レンタルオフィスの運営・管理、コンサルティングやビジネスアテンドも行っています。
――貴社のトゥウトゥクの看板広告についての価格帯や評判について教えてください
柳内 価格帯については現在も変化していません。お客様のご要望にお応えするために価格は据え置きでやらせていただいています。おかげさまでたくさんのお客様がトゥクトゥクの看板広告を利用しています。長期契約のお客様には半年に1回、デザインを無料で変更することができます。ですから、季節によってデザインを変えられるため好評です。
――貴社のカンボジア社員はどこから採用していますか
柳内 弊社に就職した約6割がタヤマビジネススクール出身になります。その他にはプノンペン大学などです。もともと、私自身がタヤマビジネススクールの教師をしていました。その教え子たちの受け入れ先として、この会社を設立致しました。
――クライアントは日系企業がほとんどですか
柳内 はい。そうですね、約8割が日系企業様となります。その他は、ローカル企業になります。
――貴社の今後の見通しを教えてください
柳内 今後も広告・マーケティングリサーチの業務は行っていきたいです。ANAの就航やイオンモール2号店の出店により日系中小企業の進出は増加し、そのお手伝いをさせていただく機会も増えるだろうと考えています。また、私は商社出身の経験を生かしてカンボジアと日本の輸出・輸入事業を行っていきたいです。
例えば、カンボジアのアパートメントでは新築でも2、3年ほどで壁が剥がれたりしてしまいます。その原因は、資材の質や施工技術の問題だと思います。そこで、日本の資材や技術者をカンボジアに派遣し、カンボジアの技術者達と協力して、建築物や技術の質を向上できるような事業を起こしたいと考えています。
そのほかに焼肉料理店(HANABI)を経営されていますね。孤児院の子ども達や日本語学校を卒業した子供たちが働ける場所を提供したいという想いでHANABIという焼肉店をしています。飲食店はお客様と直接接する機会がたくさんあるので、彼らの社会勉強になることも始める要因の1 つです。現在は、HANABIのメニューをカンボジアのローカル向けと日本人向けの両方を提供できるようにしたいと考えています。そのため、日本の料理研究家が2ヶ月に1回調理を教えにきているのでさらにおいしくなると思いますよ。
――御社の孤児院への社会的支援について詳しく教えてください
柳内 メイツ創業以来、企業様から広告業務でいただいた広告料金の一部をカンボジアの孤児院に寄付していました。そのうちに、企業様や他の支援者の方々からもっと彼らの支援をできるようにと後押しを受けてPay it forward というNGOを立ち上げました。このNGOには8人の理事がいますが、私たち自身が孤児院を探して、本当に必要な物を提供したり、炊き出しやお米を支給したりしています。特に、田舎には周りからの助けがないと生きていけない子ども達がたくさんいます。このNGOでの活動を継続して良かった例を1つ挙げます。
我々のクライアントであるレオパレス21様が私たちの支援をしていた孤児院に約1年半前から、お米を毎月1t支給していただいています。このように、将来本当に困っている子供たちへの支援がカンボジアに進出している日系企業へと広がっていって欲しいと思います。そして、その支援を受けた子ども達がレオパレス21様などや支援してくれた企業で働くようになったら最高です。現在、孤児院や学校にいけない子ども達のために学校を作っています。その子供たちが学校を卒業した後も、日系企業への就職や日本への留学などの道が開けるように環境や場所を整備して支援していきたいです。(取材日:2017年9月)