2016/7/10
(前回の続き)
―――将来の展望を教えてください、どうやって利幅が小さくなっている現状に対応しますか
ホウ・イエン・トン(以下、ホウ) カンボジアでさらに市場シェアを得るために、さらに事業を拡大させる必要があります。そのときサービスの質は非常に大事なので、私たちはサービスの質を高めるためにベストを尽くします。スタッフをサービス提供のリーダーにするような教育をしています。全員が顧客に対し礼儀正しく、歓迎の気持ちを持たなければいけません。いつ顧客に会ったり話したりしても、信頼を得て顧客に使い勝手がいいと思ってもらうためにもベストを尽くします。これらが私たちがこの競争を勝ち抜くためにできることだと思います。
―――先日アユタヤ銀行による買収が報じられましたが、どのような影響がありますか
ホウ クルングスリ(アユタヤ銀行)はハッタカクセッカーへの投資に興味を示していました。これはまだ議論の途中の話であり、まだなにも決定されていません。まずは中央銀行に承認をもらう必要があります。今言えるのはクルングスリがハッタカクセッカーへの投資に興味を示しているということだけです。
―――アユタヤ銀行は何に興味を持ったのでしょうか
ホウ クルングスリはアジアでの事業展開を考えていて、HKLは事業拡大のために新しい株主を探していて、それが一致したのだと思います。クルングスリが事業を拡大したいという思いと、私たちがカンボジアの人々にもっと金融サービスを提供したいという思いが一致したのです。
―――なぜ商業銀行であるクルングスリを株主として選んだのでしょうか?
ホウ 良い質問です。私たちも商業銀行になりたいからです。どうしてなりたいのかと聞かれてもわかりませんけどね。私たちが近い将来商業銀行になるための経験や知識を彼らから得たいと思っています。今ではない、近い将来の話です。
―――日系企業へのメッセージをお願いいたします
ホウ 現在日系企業がカンボジアに事業を拡大させている時期であると感じています。カンボジアのような発展途上国は投資に適したところでしょう。日系企業がカンボジアに進出するべきだと思う理由はいくつかあります。1つ目はカンボジアの人々は正直で礼儀正しいという点です。これは非常に大切なことです。2つ目はカンボジアの法律が海外からの投資を勧めているということです。政治情勢も安定しています。そして経済成長が著しいです。
これらが日系企業がカンボジアに進出するとき注目すべき点だと思います。日系企業の投資は非常に歓迎します。マイクロファイナンス業界に対しても同じです。さっきも言ったように、機関の数は増えていて、多すぎるように思われるけど、需要は依然として高いです。なぜならビジネスだけでなく家族も、発展させたいと思ったときは資本が必要です。資本が必要な時、もっと金融機関からのサポートが必要です。需要は依然として高く、金融機関のサポートが求められます。(取材日/2016年4月)