2014年12月18日
そもそもカンボジアへは1998年にTelstra International from Australia(オーストラリアのテレコミュニケーション会社)勤務の時に、オーストラリアからカントリーマネージャーとして出向で来ました。その後Telstraはプロジェクトを終え、2000年に解散。私はそのまま残り、シンガポール、マレーシア、タイ、ラオス、そしてカンボジアなど、アジアには25年ほど住んでいます。別会社での勤務を経て2007年にイージーコムを立ち上げました。
当時、カンボジアのISP各社は、ケーブル増設の投資へ否定的でした。それはまるで、カンボジアには必要ないと高を括っていたように感じました。しかし、そこにチャンスがあると思い、ビジネスパートナーのロバートと共に取り組むことにしたのです。今ではその判断が、功を奏していると思っています。
カンボジアにはインターネットサービスプロバイダ(ISP)の数が多いので、我が社は業務用(サービスプロバイダへの卸)需要に特化しています。カンボジア国内には、1万2000kmにも及ぶ光ファイバーケーブルが埋まっています。それはベトナムやタイにまで及んでいます。更に我が社は、AAG(Asia America Gateway)にも加盟しており、現在陸路でのカンボジアからタイ、マレーシアまでのケーブル増設の契約が完了間近です。このほかVOIPのサービスの提供はじめ、香港のPCCWやハッチンソン、ベトナムのVMTPYとの提携。政府機関をはじめ、大手銀行や国連へのサービス提供もかなりの数になり、国内ナンバーワンではないかと自負しております。また、インフラ整備に力を入れており、他ISPへの回線貸与が主となっております。現在もケーブル増設を年間1000-1500kmほど進めています。
最近、バイクと車の組み立て工場がコッコンにできたようですが、このような縫製業以外の産業の広がりは必要で、ASEAN統合の税制優遇などを利用し、カンボジアで生産したものを近隣諸国へ供給することも可能なのです。25年前、IT関連の技術者は少なかったのですが、その質は確実に上がっています。現在技術者に外国人は少なく、我が社でも183名の内、外国人は5名ですが、数年前と比べて質は格段に進歩しています。
新しい産業が入るという事で人材育成の必要がありますが、カンボジア人は学ぶのが好きですし物覚えも早いと思います。イージーコムでは人員教育にも力を入れております。現在は各地に50の学校を開設し、IT人材の育成をしております。行政の協力もあり、もちろん難しいことはありますが、確実に結果が見えてきています。新産業は常に必要なので、個人的には、仕組みの簡単な部品組み立てなどから始め、人材育成をしながら業務拡大していくというのが良いと思います。カンボジアは確実に成長が見込めます。
現在ISPで39社が許認可済です。全てが盛業しているわけですが、人口1600万人でインターネットサービス需要がさほど高くない国としてはかなり数が多く、競争は激しいと思います。5年前には月額420ドルで提供していたサービスは現在79ドルまで下がっているなど、サービス料金の低下が見られます。業界が活発なのは良いことだと思いますが、競争が激しいがために、競合他社の中には僻地への進出をためらうものもあります。インターネットユーザーの増加は顕著で、毎年2倍ずつ増えているのに、進出しない手はないと思います。
我が社は業務用需要に特化していますが、5年前は専用回線の提供がスタンダードでした。現在は各種マーケットの成熟とともにVOIPやオンライン会議システム、SSLなど様々な需要がではじめています。これはとても良いことだと思っています。
まずは会社のニーズをはじき出してください。例えば24時間サポート、インターネット回線のみの使用、国際回線の利用などIT関連の必要項目がわかれば、ISPで相談ができます。
例えば、日系企業であれば、日本とのやりとりなど安定した回線が必要ですよね。国際回線への接続があるISPであることが前提ですし、ビジネスでしたら24時間サポートも必要でしょう。VOIPを活用すればコスト削減になります。建設会社やデザイン会社など大きなデータのやり取りがある場合、そのセットアップも必要になってくるでしょう。(取材日/2014年7月)