2014年1月4日
(前編からの続き)
カンプ銀行は2015年10月1日よりJCB加盟店銀行となりました。増え続ける日系投資及び観光とともにJCBカード利用者増加を見込み、カード加盟店へJCBブランドの利用促進を図ります。また弊社では2015年7月21日より3Dセキュア(本人認証サービス)・イーコマース加盟銀行となり、ホテルやサービスアパートメント、航空会社や旅行代理店、その他加盟販売店向けのオンラインウェブ決済が今後24時間利用できるようになります。
さらに弊行では、増える中華系および中国人在住者向けに人民幣での中国本国への国際送金サービスを2014年3月21日より開始しました。
カンプ銀行は1992年5月より商業銀行として営業しており、マレーシアのパブリック銀行の100%子会社です。親会社であるパブリック銀行はマレーシアの株式市場にも上場しており、業界3位の規模、資本規模では非政府系最大の金融機関です。カンボジア国内においては外資系銀行最大となり、証券引受会社であるカンプ証券、損害保険会社であるカンプ・ロンパック保険の2つの子会社とともにあらゆる金融ソリューションの提供が可能となっています。
弊行では確実な送金サービスと豊富な貿易金融サービスが親会社パブリック銀行を通じ世界各国250の中継銀行とともに提供されます。最近ではドイツ銀行ニューヨーク支店によるSTPエクセレンス大賞を4年連続で受賞しましたが、これは私たちの送金実績の高さと信頼性の結果だと考えております。さらに弊社は外資系では初めて、貯蓄口座または普通口座と連動されたビザデビットカードを導入、発行しております。ATMは国内7銀行とともに構築したEasyCashのネットワークを介し、カンボジア国内250か所以上で利用可能となっています。
カンプ銀行は"The Best Domestic Retail Bank of the Year in Cambodia"をはじめ、国内外様々な賞を受賞しており、それらが後ろ盾となり銀行業界からも一目置かれる存在になりつつあるかと思います。
最近の金融業界で、変わったことや、注目すべきことなどがありましたら、教えてください。
カンボジア中央銀行(NBC)のチェア・チャント総裁のダイナミックなリーダーシップにより近年のカンボジア銀行業界は急速に発展しています。今年末のアセアン完全統合を控え、国内36の商業銀行は更なる変化に向け競争力を高めています。今後も革新的な商品やサービスの投入が続くでしょうし、それにより顧客は長期的に見ても利益を被るでしょう。例えば、商業銀行各社の近年の融資利息も年々下がっていますし、競争率の高まりから各行はより魅力的な融資商品の提供と、より多様な経済セクターへの売り込みが必要となってくるかと思います。
カンボジア人による銀行の利用促進対策やビジネスにおける融資商品の利用促進、公教育における銀行システムの紹介、更にはカンボジアリエルの利用促進等NBCたゆみない努力により銀行サービスの周知徹底及び利用拡大に繋がっているかと思います。
カンボジアは広く米ドルが流通していることから、アセアン各国の中でもレートの為替変動を受けにくい国です。しかし今後ドル高水準が続くことにより外国の直接投資の躊躇につながる恐れもあります。
直近としては、政府の後ろ盾を得た健全な財政金融政策と開発ポテンシャルの高さ、さらに改訂版金融部門開発戦略2011‐2020の履行により2015年のGDP値は最低7.0%の達成が予測されています。