2017年7月18日
(前回の続き)
――そのような課題にどうアプローチしていますか?
大西義史(以下、大西) 多くの場合、このような問題は各人の役割と責任が明確になっていないから起きます。なので、CJCCではスタッフ同士で自分の役割と責任の議論を行います。自分の役割と責任が明確になればただ指示を待つだけではなく、自ら問題を意識し、課題を形成し、解決策を提案し、実行する主体的な人材になると考えています。生徒に関してもCJCCでは、逃げない、隠さない、ごまかさない人材の育成を心がけています。失敗するのは、チャレンジングなテーマである程、また人間なのである程度仕方がありません。しかし、同じ失敗を繰り返さない信用のある人材が企業にとって価値がある人材だと考えています。
――最近のカンボジアの日本語人材の現状と展望教えてください
大西 カンボジア国内から見れば日本語教育が活性化しています。しかし、他のASEAN諸国と比べるともっと活発な国があります。例えば、ミャンマーの日本語検定試験(JLPT)の受験者は10年前はカンボジアとほぼ同数の受験者数でしたが、昨年はカンボジアの3倍以上の方が受験しました。ラオスでは中等教育でも日本語教育を導入しました。
日本文化はカンボジア国内で依然として人気なものの、他の文化や言語の存在感が高まりつつあります。建設現場やレストランなどでは、中国語が多く見られます。
このような現状の中、日本文化を広めるカルチャーセンターであるCJCCの役割は益々重要になって来ていると感じています。
――貴社のホットトピックなどあれば教えて下さい
大西 CJCCでは現在、就職を控えた大学生の就職の意識調査を実施しています。これは今年夏頃に公開予定です。この意識調査データによってカンボジア人学生が就職先を選ぶ際に何を大事にしているかなどの価値観が分かるようになるので、カンボジア進出を検討する企業がカンボジア人を採用するときの大事な手がかりになると思っています。その他にも日系企業とカンボジアの発展のために日々邁進しております。
――読者に一言コメントをお願いします
大西 CJCCは皆様の夢の実現を全力でサポートする活気ある機関です。プノンペン大学内に位置しており交通も便利です。皆様とお会いできるのを楽しみにしております。
(取材日:2018年4月)