カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

STAFF VOICE

(2016/5発刊4号より)

将来はウエダカフェのような自分のお店を持ちたいです
age21
ウエダカフェ
ボー・バンナック
1994年生まれの21歳。高校卒業後、2012年からウエダコーヒーのカフェスタッフとして働いている。現在はカフェ部門のリーダーとしてお客さんとのコミュニケーションを大切に仕事をする日々だ。

友人の紹介がきっかけでウエダコーヒーで働き始めたバンナックさん。
カンボジアの地元企業で働いた経験もある彼女は、日系企業で働くことをどう思っているのか、お聞きしました。

厳しさが自分を成長させてくれる

 高校卒業後、職を探していた折にウエダコーヒーで働いている友人から紹介を受けたが、日系企業へのイメージはあまり具体的に湧いていなかった。
 「ウエダコーヒーで働く前は、日本の会社がどんな感じなのか、日本人がどんな人たちなのか知りませんでした。でもいろんな人が、日本の会社は厳しいとか、ルールが複雑だということを言っていました」。

 しかし実際に働いてみると、その印象は少し違っていた。「確かに日本の会社は厳しいと思います。しかしこの厳しさがいいと思っています。前は時間を守ったり、言われたことをきちんとやったりということをあまり意識していなくてできなかったけど、できるようになりました。自分が成長するためだったら良いと思います」。

 「日系企業で働くことに関しては特に抵抗がなかったですが、周りの友達から、日本人はよく働き仕事に対して厳しいと聞いていたので、日本人がどのように働くのか気になっていました。ドキドキして働き始めたのを覚えています。実際に働いてみて思ったことは、イメージと全然違い日本人の上司が全然怖くないことです。一度も怒られたことはありませんし、上司は冗談が大好きなので、いつも楽しい職場です。」

自分の夢を叶えるためにアドバイスしてもらえる

 ウエダコーヒーで働く前、カンボジアの地元企業で働いていたことがある。そこでは今のような成長は感じられなかったという。

 「ローカルの会社で働いていた時は仕事のことしか考えていませんでした。ここでは仕事のことだけじゃなくて自分のこと、自分の目標のことも考えられます」。

 将来はウエダカフェのような自分の店を持ちたいという目標を持つバンナックさん。その夢を叶える為に今の仕事で経験を積んでいる。「ウエダコーヒーでは自分の夢をかなえるために、どういうふうにしたらいいのか、アドバイスがもらえます」と嬉しそうに話す。

お客様に褒められた時が一番嬉しい

 カンボジアではまだまだお肌に関する基礎的な知識が浸透しておらず、特にカンボジアのお客様からは、お肌に関連する相談を受けることが多いという。その時は勉強してきた知識が役に立つ。「お客さんがお肌の事や健康の事で悩んでいる時は、自分の勉強した知識が役に立つことがあるので、その時はとても嬉しいです。」

 お客様がたくさんいて忙しい時の方が、楽しくてやりがいを感じるというチャンティアさん。最近ではそんなチャンティアさんを指名するお客様もできはじめ、ますます自信がついてきた。良いサービスを提供してお客様から褒められる時や、彼女を指名するお客様が来てくれた時が一番嬉しいと言う。

問題があればスタッフ同士で話し合う

 仕事が楽しくて好きだと話すバンナックさんだが、もちろん難しいと思っていることもある。そんな時は上司からのアドバイスが役に立っているようだ。

 「忙しいとイライラしてしまいがちですが、上司に忙しい時でも落ち着いてとアドバイスされました。今の仕事は楽しいし、ずっと嬉しい気持ちで働いているので嫌なことは特にありません。でもたくさんのお客さんが同時に来てしまって、注文してくれたものを早く運べないときは焦ってしまいます。お客さんも怒りはしないけど、早くしてほしいと言われてしまいます」。

 そしてお客さんへの対応だけでなく、スタッフとの関係もカフェ部門リーダーとして非常に大切だ。カフェのことは基本的にバンナックさんに任されているため、問題があったときはスタッフ同士で話し合って解決する。

 「たとえば、同じお客さんから二重に注文を取ってしまうことがあります。そういうときはミーティングを開いて、みんなでどうやったら解決できるのか話し合います」。

お客さんとのコミュニケーションが楽しい

 客あたりの良さは抜群と上司から太鼓判を押されるバンナックさん。たくさんのお客さんとコミュニケーションを取れることが仕事の中で一番うれしいと話す。

 「たくさんのお客さんとのコミュニケーションをして、たくさんの人と知り合いました。以前は社会のことなんてよく知らなかったし、人との関わりも少なかったです。それが今ではたくさんの関係が出来ました。将来自分がビジネスをする時のネットワークになって、役に立つと思います」と将来を見据えている。

 学んだことはコミュニケーションだけではない。お客さんを相手にサービスをする、という意識も大切だ。

 「コミュニケーションだけでなく接客の仕方、お客さんへの対応の仕方を学びました。サービスをする時は、お客さんへのあいさつと笑顔を大切にしています。お客さんが来た時にはおはようございますとかこんにちはとか、お客さんが帰るときにはありがとうございますと声をかけます」。

 バンナックさん自身で工夫していることもある。「よく来てくれるお客さんは顔も覚えるので、しばらく来なかったけど久しぶりに来てくれたときにはお久しぶりですとかお元気ですかとか、どうして来なかったのかとか声をかけて会話をして、お客さんと親しくなれます」とお客さんに合わせた対応を心掛けている。

将来は自分の店を持ちたい

 お客さんの要望に応えるため、ウエダカフェではコーヒーだけでなくグリーンティーやレモンティーも用意している。バンナックさん自身もお客さんの要望に応えるように日々努力をしている。「前はコーヒーしか作れなかったけど、今は他のものも作れるようになりました。お客さんを中心に、お客さんの気持ちを考えなければいけません」。
 将来は自分の店を持つことを見据え日々努力する姿がうかがえる。

 「最初から大きいお店はできないので、初めは小さいお店で飲み物とご飯、ヌードルとかを売りたいと思っています。とりあえず今はその夢を叶える為に今の仕事をもっと勉強したいです。お客さんへの対応はできるけど、サービスとかビジネスについてはまだわからないことも多いので自分でビジネスをする前にいろいろ調べて、失敗のリスクを減らしたいです」。

 自分の将来の夢をしっかりと描きながら、ウエダコーヒーで学んでいくバンナックさん。
 「今の仕事は、仕事をしながら自分の目標のことも考えられます。お客さんに提供するものを作るときに大事なこととか、ビジネスをするときに何が必要かということなどを、今の仕事から学んでいます」。
バンナックさんのお店がどのようなお店になるのか、今から楽しみだ。

一緒に働く日本人のコメント
Comment by a Japanese Colleague
広報担当
庄司 修二
Shuji Shoji
カンボジアの人たち全般に言えることは、とても明るいことです。カンボジアに来られる日本人はいつも明るく笑顔で接してくれるので、みなさんいい印象を持つでしょう。バンナックも例外ではありません。お客様に対していつも明るく、朗らかに対応してくれます。彼女がカフェ部門のリーダーになったのはつい最近のことですが、カフェのことは基本的に彼女に任せています。カンボジア人は時間を守らないって言う人が多い中で、彼女は遅刻しないし、任された仕事はきちんとやってくれます。うちよりいい会社なんてたくさんあるでしょうが、そんな中でも4年も勤めてくれるのは、彼女なりにこの仕事が合ってるんだと思います。とても助かっています。
2016/05/26

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