1990年代インターンシップでカンボジアを訪れたことがきっかけとなりカンボジアで起業した。
カンボジアで最も有名な本格フランス料理レストラン、トパーズを成功に導き、その後レストラン・ホテル・デリショップなどカンボジアのホスピタリティー業界を牽引してきた。
そんなタリアスグループCEOアルノー・ダルク氏に、カンボジアでの事業展開や問題などについて話を聞いた。
食材に対するこだわりとは。
タリアスグループでは大きく2つのレストランブランドがあり、一つがフランス料理レストランのトパーズです。フランスの市場から食材を仕入れ、カンボジアに輸入しています。それはなぜか?私はフランス料理が好きでフランスの食品が好きだからです。カンボジアにより良い品質の食材を供給することで、フランスの良い品を世界に伝えたいと考えています。私はフランスの愛国者なのです。
例えば、オイスターはフランスから輸入した新鮮なものを使用しています。幸いカンボジアの人々にもそういった食材が好評で、フランスから月に2、3回の出荷を行っています。
そしてマリス(Malis)では、カンボジア産食材のプロモーションを行っています。私はカンボジア愛国者でもあります。私たちは可能な限り、コメの生産者などの食材を利用して、カンボジアの農業をサポートしていきたいと考えています。タリアスではフランス料理・カンボジア料理の両方の食材を支えていきたいと考えています。
タリアスグループのその後の展開とは。
トパーズオープン後、私たちはアマンジャヤホテル(AMANJYAYA)とKWestという別のレストランをオープンし、その後フランス風カンボジア料理レストランのマリスをオープンしました。
その後3つのカフェをオープンしましたが、2009年にそのビジネスを売却しました。2015年私たちは新しいブランドのケーマ(Kema)デリショップを始め、そこでワインの販売やレストランを展開しました。その他にも小規模なブティックホテルや、ラグジュアリーホテルを建設、昨年にはシェムリアップに新たなマリスレストランをオープンしました。カンボジア料理を提供するとても素晴らしく、美しいレストランです。
今年、私たちはもう一つBtoBのビジネスとして、フランスから輸入したフランス製品をホテルやレストランに販売するビジネスをはじめました。今後はケーマブランドの店舗をプノンペンとシェムリアップにそれぞれ1店舗ずつオープン予定です。
カンボジアで成功するために必要なこととは。
カンボジアでのビジネスにおいては、継続性が重要だと思います。
困難に直面しても決してあきらめずに続けるということです。私たちのビジネスにおいても、困難がありました。私たちがトパーズをオープンした1997年には2人の首相の間で闘争があり、ビジネス状況は急激に悪化しました。全てのホテルは空室だらけになり、レストランもお客様が減少しました。
1998年にはタイを発端としたアジア通貨危機が起こり、カンボジアもその影響を受けました。
しかし、私たちは困難に直面しても逃げずに留まり、カンボジアで働き続けました。それが可能になったのはタリアス従業員の結束力です。私たちと共にビジネスをはじめた多くの従業員は、どんなことがあっても一緒に働き続けてくれました。今では彼らの子供も成長し、私たちと一緒に働いてくれています。大きな「タリアスファミリー」です。
この国はとても若く、様々な機会・チャンスがあります。カンボジアの人々はいつも熱心に学び、とても忠実です。我々のスタッフに限って言えば、より良い給料を求めて仕事を変えるような従業員はいません。10年~20年間働き続けるスタッフも多いのは、彼らが何かを学びながら働いているからだと思います。
将来に対してはとても楽観的です。なぜならこの国はより多くの投資を必要として、成長のポテンシャルは非常に大きいです。カンボジアはアジアの中心に位置していて、アジアのどの国にも簡単にアクセスできます。私はカンボジアの将来の成功に対してもとても楽観的です。
カンボジアのホスピタリティー業界が直面している問題点とは。
1998年以降政権は安定し、20年間経済は成長し続けています。通貨も管理され、貨幣価値もコントロールされています。若年層が多い国なので労働力人口も多く、雇用者の選択肢は多様です。しかし、教育機関が不足しているため、私たちの求める技能を持った人材を見つけることが非常に困難です。これは非常に大きな問題です。
私は、カンボジア政府が取るべき最優先事項は教育への投資だと思います。10年~15年後は様々な技能を持つ人々が出てくる希望的な観測を持っていますが、特にホスピタリティー業界では能力のある人材を見つけ出すことが非常に難しい状況にあります。
私たちの会社では、カンボジア国内のホテル協会やレストラン協会、カンボジア観光協会に対してホスピタリティー業を学ぶ学校設立への支援や、海外からの資金援助を求めています。
政府や国有企業、民間企業が手を組み、職業訓練学校を設立することで、ホスピタリティー業界に人材を供給していくつもりです。こういった問題に対して、私たちは自ら解決方法を見つけていかねばなりません。
カンボジアは投資先としてアジアの中で最も外国人に開かれた国であり、外国人が投資を行う理想的な環境が整っています。カンボジアでビジネスを始めたいという方には、是非カンボジアでの起業をお勧めしたいです。カンボジアはアジアの中心に位置し、他のASEAN国との結びつきも強いです。資金を動かすことも容易で、税金は比較的安い。そういった部分ではカンボジアは他の国よりも優位でしょう。私はここでこの国の発展を楽しみにしたいと考えています。
カンボジアの若き虎 TREND INTERVIEW (2020/1発刊11号より) 顧客のトラブルを代わりに被ることで経験を積んだ。Niisaii 関係者の方々がWin-WinになるM&Aの成約のため、最高 … [続きを読む]
カンボジアの若き虎 TREND INTERVIEW (2019/6発刊10号より) カンボジアと各国のスムーズな行き来を担いたい。BookMeBus ますますIT技術が広まるカンボジア。今、カンボジアではIT分野での … [続きを読む]
TOP INTERVIEW トップが語る、カンボジアビジネス(2019/6月発刊10号より) シンガポールのビジネスマンが、カンボジアでホテルを運営する理由(1/2) カンボジアの数あるホテルの中でも有数の人気を誇り、サ … [続きを読む]