カンボジアは2024年、カジノ産業からの税収として6278万ドル以上を得た。前年と比べ85%増加しており、商業ギャンブル管理委員会(General Secretariat of Commercial Gambling Management Commission of Cambodia=GSCGMC)の報告書で明らかになった。収益増加の背景には、商業ギャンブル業者への監査強化と規制遵守の向上、さらに外国人観光客の増加があるとされる。
経済財政省の報道官は、「コロナ禍からの経済回復、観光業の成長、商業ギャンブル事業の監査体制強化、そして規制遵守が主な要因だ」と述べた。また、2024年末時点で、159件のカジノライセンスが発行されており、1件が取り消され、1件が停止中、15件が期限切れであることを明らかにした。カジノは国境地帯とプレアシアヌーク州に集中しており、例外としてマレーシア所有のナガワールド(NagaWorld)が首都プノンペン中心部に位置している。
カンボジアの商業ギャンブル管理法により、カジノでのギャンブル行為は外国人のみ許可され、カンボジア人は一切のギャンブル行為が禁止されている。一方で、内務省と関係当局は、SNS上で違法なオンラインカジノ広告や宝くじ広告を取り締まっており、商業ギャンブル管理法およびギャンブル抑制法に違反する行為への対策を強化している。
さらに、GSCGMCは、違法ギャンブルへの関与を避けるよう市民に呼びかけ、当局に監視と摘発の強化を求めた。同委員会はまた、法律や規制、ライセンス管理、帳簿管理、財務報告、安全管理、ギャンブルが社会に与える負の影響管理、罰則についての情報普及のためのワークショップを開催しており、カジノオーナーや運営者の遵守と責任を促進し、ギャンブルが社会に与える負の影響を最小化することを目指している。