2025年7月に完了する予定 (c)KT
カンボジアはチャイナユニコム(中国聯合通信)グループの協力を得て、2025年7月の完成を目指して国営の海底光ファイバーケーブルの建設を進めている。
この約3000キロメートルのケーブルは香港からカンボジア南部のシアヌークビルに至るもので、国際通信の大容量化を実現する。
このプロジェクトは、国際通信の自立性とセキュリティを向上させると同時に、カンボジアのデジタルインフラ構築とデジタル経済への貢献を期待されている。
国営の海底ケーブルを持つことにより、カンボジアは外国のネットワークへの依存を減らし、通信の自立性を確保する共に、セキュリティとデータプライバシーの管理が向上する。
しかし中国政府の支援によるこのプロジェクトは、データセキュリティとプライバシーの面で懸念もあり、通信データが中国政府によって監視またはアクセスされる可能性が指摘されるほか、中国からの融資に伴う経済的リスクも懸念される。
一方でカンボジアにとって、このプロジェクトは地域的な軍事的緊張が高まる中での通信の自立性の確保という点で重要であると同時に、独自の通信インフラを持つことで国際的な影響力を拡大し、国際的な通信ネットワークにおける重要な役割を果たす可能性がある。
この海底光ファイバーケーブルの建設は、カンボジアにとって通信の自立性とセキュリティを強化し、国際的な地位を向上させる機会であるものの、データセキュリティと経済的側面における懸念に対する適切な管理が求められる。