米国商工会議所主催のディスカッションに出席したパネリストたち。 (c)AmCham
最近の調査によると、カンボジアのレストランの約77%が2022年に比べて収益が減少していることが明らかになった。
この調査は先月実施された在カンボジア米国商工会議所が主催する「カンボジアの観光業はどこへ向かうか」というディスカッションの中で、カンボジアレストラン協会(CRA)のアルノー・ダルク会長によって明らかにされた。
175社の回答者のうち45%が、2022年と比較して20%以上の収益減を報告している。なお、現在、カンボジアには約3000軒のレストランがある。
収益減の理由としては、宿泊施設の客室稼働率の低下、外国人観光客数の回復の遅れと消費額の減少、国内消費の減少などが挙げられている。
ダルク会長によると、2022年7月に税免除パッケージが廃止されたことも、レストランの収益損失の大きな要因であると指摘し、また、来年も最低賃金の上昇や従業員の社会保障費用の増加が予想されるため、展望は暗いと付け加えた。
中国からの観光客数は現在、回復の兆しを見せておらず、今年の中国からの訪問者数は、2019年のレベルの25.5%にしか達していない。
ダルク会長は、「中国からの観光客数を増加させるために、更なる努力と中国でのプロモーション活動強化、および航空キャパシティの回復改善に努める必要がある」と述べた。
しかし、カンボジアの増加しているサイバースキャムギャングや人身売買の問題により、中国人の中でのカンボジアの評判を大きく損なっているとの報道もあり、一般の中国人観光客の回復がさらに遅れる可能性がある。