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  • 経済
  • 2017年10月12日
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2000万ドルの野菜プロジェクト 実施するも目標達成に政府は苦戦[経済]

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(c)Phnom Penh Post

 農林水産省2000万ドルかけた計画は、高品質の地元産野菜を1日160トン市場供給するという目標達成に苦戦している。同省の職員によると、生産コストの高さと価格設定の結果、現在はその金額の3分の1未満で提供しているという。プノンペンポスト紙が報じた。

 同プログラムは、2016年半ばに開始された3年間の取り組みで、国際品質と安全基準を満たす野菜を1日160トン現地市場に供給するという目標が設定された。

 農林水産省の担当者は、「農家は、食品安全基準に基づき農業や販売を行う準備が整っているものの、買い手は価格の高さに不満を抱いており、消費者も同様だ。主な課題は農家、買い手、消費者間にあり、それが解決されるまでは1日当たり50トンしか供給できない」と述べた。同プロジェクトは輸入依存を減らすことも意図されていたが、同氏は近隣諸国から毎日500~600トンの野菜を輸入すると推定している。

 また同氏によると、適正農業規範(GAP)に従った農家は、規制が厳しくない農家の2倍以上の生産コストがかかるという。

 国際農業開発基金(IFAD)の国家プログラム責任者は、他の農業プロジェクトも含め、「食品安全基準の執行は完全ではなく、食品安全基準への信頼はない」と指摘。「問題を解決し、食品の安全意識を高めるための時間が必要だが、野菜の輸入を減らす政府の行動が必要だ」と述べた。

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