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  • 経済
  • 2016年12月17日
  • カンボジアニュース

カンボジアで人工衛星の所有を熱望 フン・セン首相、ロイヤルグループへ期待[経済]

 フン・セン首相は12月15日、カンボジア全土で高速ブロードバンドネットワークが利用できるために、人工衛星の所有の必要性について言及し、地元のコングロマリット企業であるロイヤルグループに期待を向けた。クメールタイムズ紙が報じた。

 フン・セン首相は、「国の通信インフラ、特に衛星通信と海底通信ケーブルを介したインターネットの開発を行う必要があり、カンボジア所有の人工衛星の打ち上げを考えている」と述べ、聴衆の中にいたロイヤルグループのキット・メン会長に目を向け、「我々はこの問題をチェックするべきだ」と語りかけた。

 2011年、ロイヤルグループの子会社ロイヤルブルースカイは、カンボジアや他のASEAN諸国にテレビ、インターネットを提供するカンボジア初の衛星を打ち上げるため、郵政大臣から許可を受けている。

 しかし、カンボジア電気通信規制機関の広報官は、「衛星の打ち上げには莫大な投資が必要であり、これまで資金不足のため進展がなかった。また、2017年初期に新しい海底電気通信ケーブルが完成予定で、衛星プロジェクトより費用がかからず、既存のインターネットのネットワーク強化と容量増加が可能だ。 衛星プロジェクトは重要であるが、海底ケーブルは高速のデータ通信においてより大きな能力を有する」と話している。2013年、衛星プロジェクトは動き出したが、推定2億5000万~3億5000万ドルの費用が必要とされるという。

 マレーシア、カンボジア、タイを結ぶ1300キロの(MCT)海底ケーブルは、イージーコムが所有するテレコテックが導入しており、テレコテックのCTOは、「MCTケーブルプロジェクトは、現在76%完了し、少なくとも毎秒30テラビットの総容量と、毎秒最大100ギガビットの速度が可能になる。また それが東南アジアと米国西海岸を結ぶ2万キロのアジア・アメリカ・ゲートウェイに接続する」と発表した。

 プロジェクトは2015年末までの完了予定だったが、その後今年12月に延期されており、同氏は、「現在、プロジェクトの最終段階で、2017年の第1四半期にケーブルの完成が期待される」と話した。

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