2017年に完成予定の新しい海底ケーブルが、電気通信の容量増加と低コストを可能にし、既存のインターネット網を強化。海底ケーブルは、シアヌークビルとタイのラヨーン、マレーシアのクアンタンを結び、総長は1300キロに上るという。
ケーブルを導入するテレコテックを所有するイージーコムのイヴ・シェフェールCEOは、「我々は、ICT(情報通信技術)や教育分野に関するプロジェクトを多く持っており、海底ケーブルにより効果的に高速インターネットを提供し、プロジェクトをサポートすることで経済成長を後押しできる」と、この海底ケーブルが地域のインターネット網を強化することを9月23日の記者会見で語った。
同社のCTOは、「プロジェクトは現在76%完了しており、少なくとも毎秒30テラビットの総容量と、毎秒最大100ギガビットの速度を可能にする。また東南アジアと米国の西海岸を結ぶ2万キロの長いアジア・アメリカ・ゲートウェイ(AAG)に接続する」と述べ、「このプロジェクトは当初、2015年末までに完了する予定だったが、2017年の第1四半期になる延期される予定で、現在はプロジェクトの許可、製造、技術的な資格をクリアし、最終段階だ」と強調した。
カンボジア電気通信規制機関(Telecommunication Regulator of Cambodia=TRC)のモア・チャクリャ会長は、「カンボジアは現在、近隣諸国で唯一地上線を介してインターネットに接続しており、新たな海底ケーブルによりインターネットの速度向上とコストの低減に期待できる。カンボジアの非モバイルインターネット利用は、かなり制限されており、現在は都市部のみ。農村部の接続を後押しするこの技術は、国のために有益だ」と話し、また、「現在、地域毎に6つの陸上ケーブルがあるが、急速な発展に伴い、容量オーバーが懸念される。アジア大陸とASEAN間での接続も制限されており、海底ケーブルは、地域統合を強化する」と付け加えた。