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  • 経済
  • 2016年7月20日
  • カンボジアニュース

固定ネット回線サービス市場、投資家にとってはいまだ魅力的か[経済]

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(c)Phnom Penh Post

 カンボジアの固定ネット回線サービス市場には、インフラ整備不足や競合が多いにも関わらず、更なる新規参入者が現れている。

 カンボジア電気通信規制機関(Telecom Regulator of Cambodia=TRC)は今年が始まってから、インターネットサービスプロバイダー(ISP)4社とボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)プロバイダー2社に対してライセンス許可を出している。これで、ライセンスを持つISPは全33社、VoIPは全18社となった。

 TRCの担当部門責任者であるイム・ブッタ氏は、「新規参入者がいまだ現れるということは、既存インフラがほとんどないエリアが多いにもかかわらず、この市場がまだ投資家にとって魅力があるということ。ネット回線のない遠隔エリアで、顧客の成長見込みがある」と語る。

 プノンペンポスト紙によれば、カンボジアのインターネット利用率は年に15%の割合で堅実に伸びており、6月末時点で固定回線の契約数は8万8000件にのぼる。一方で、その成長はモバイルネット回線に脅かされており、TRCのデータによれば、700万人の携帯電話所有者が自身の携帯端末を通してネットへアクセスしている。

 ISP会社のディレクターは、「ソーシャルメディアやECサイトといったネットサービスがカンボジアの若者の間で人気があり、投資家らが更なる客層を求めて固定ネット回線を拡大させるインセンティブになっている」話す。また同氏によれば、近隣諸国に比べてサービスが低品質なため、投資家が高品質なサービスを持ち込む機会に恵まれている。

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