カンボジア王国政府(RGC)は、クメール正月に合わせ、カンポット国際観光港(Kampot International Tourism Port)の正式開港式を4月3日に実施する予定である。開港式にはフン・マネット首相が出席する。
カンポット国際観光港は、カンポット州トゥックチュー地区(Teuk Chhou district)にある4.25ヘクタールの敷地に建設された最新鋭の港である。建設には経済財政省、観光省、アジア開発銀行(ADB)、公共事業運輸省が関与し、現在はAZグループ(AZ Group)が運営している。AZグループは1993年設立のカンボジアのコングロマリットで、不動産、建設、エネルギー、金融など多分野に事業を展開する企業である。
この港は、「大メコン圏(Greater Mekong Subregion, GMS)観光インフラ包摂的成長プロジェクト」の一環として開発され、カンポット州、ケップ州、コッコン州の観光発展を妨げる物理的・能力的制約の解消を目的としている。
建設は2018年8月から2022年6月までの約5年間で、総投資額は927万ドル。詳細設計(DED)の最終調整や新型コロナウイルスの影響により、2年間の遅延が発生した。
施設には、税関・出入国管理施設、管理事務所、商業スペースを備えた到着ホールがあり、駐車場、電力・水道・衛生設備、現地廃水処理システムも完備されている。また、カンポット市との接続道路(2.3km)も改修された。
開港式の準備は最終段階に入っており、公共事業運輸省高官は委員会のメンバーに対し、式典を円滑に進行させるため、残りの作業を迅速に完了させるよう指示した。