【医療・医薬】
プノンペンでは日系の歯科クリニック、日本人の歯科医師も増えており、日本人でも安心して治療を受けることができるクリニックの選択肢が増えてきている。その中でも予防歯科処置(プリベンティブケア)に力を入れており、一人一人の歯の特徴に合わせた治療を行っているシゲタ歯科の西原歯科医師は「日本人の患者様には、ただ治療するためだけに歯科に行くことをお考えの方が多いように思います。しかしなるべく予防歯科に関して知識のあるクリニックに通い、半年に1回はクリーニングされることをお勧めします」と語っている。欧米では主流となりつつある予防歯科を気軽に受けることができるのも、在住外国人の多いプノンペンならではだろう。
カンボジア国内の薬局では処方箋なしでも薬を購入することができる。だが、医学知識のないスタッフによって経営されていることが多く、アドバイスを受けることは期待できない。品質が粗悪であったり、保存状態が適切でない場合もある。
医薬品のほとんどを輸入に頼っているカンボジアでは、西洋諸国で流通している薬剤を使うことが多い。処方を間違えば日本人の体には効果が強すぎることもある。インターナショナルSOSのウェビン医師は「適切な処方ができなければ効果を得ることができず、なかなか病気が治らないこともあります。お体の状態を見極めた処方を下せる信頼できる医療機関を選んでください」とアドバイスしている。またサンインターナショナルのように日本製の薬剤を扱うクリニックもある。サンインターナショナルの荒木医師は「当院ではなるべく日本と同じ薬を取り揃えております。やむなく海外の薬を処方する場合は、日本の内服量に準拠した処方を考えています」と語っている。症状や体調により、適切な処方をしてくれる信頼できる医療機関選びをしたい。