(c)Phnom Penh Post
イラン最大の映画祭であるファジル国際映画祭は、長い間人道問題に焦点を当て活躍したとして、カンボジア人監督リティ・パニュ氏に、ファジル平和賞を贈った。プノンペンポスト紙が報じた。
同氏は、30年間で10数作の映画を作っており、最近では、カンボジア人の女流作家で人権活動家ルオン・ウンが執筆した回顧録「最初に父が殺された—飢餓と虐殺の恐怖を越えて」の映画化をアンジェリーナ・ジョリーと共同で制作している。
ファジル平和賞は、映画やドキュメンタリーを積極的に活用し、国際的な社会、政治、人道問題に立ち向かい、人々の意識を高めた監督に贈られる。
ポルポト政権時代の生存者でもある同氏は、パリで映画を学ぶ前にタイに難民として渡っており、2016年の「Exile」、2013年カンヌ映画祭の「ある視点」部門でグランプリを受賞した「消えた画 クメール・ルージュの真実(The Missing Picture)」のように、作品の多くが、クメール・ルージュ下での自身の経験を基にしている。
第36回ファジル国際映画祭は、4月19~27日までイランの首都テヘランで開催される。