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カンボジア縫製業協会(GMAC)の関係者によると、カンボジア国内の政治的な先行き不透明感のなか、70以上の企業が工場の閉鎖や減産に追いやられており、縫製業界は製品の需要に合う別の国を探さざるを得ない状況になっている。クメールタイムズ紙が報じた。
「政治状況はビジネスマン・投資家にも影響を与え、もし政治状況が不安定になれば投資に対しては後ろ向きになる」(前出の関係者)。
今年に入っての8ヶ月間、70社以上の企業が工場を閉鎖しており、新たに進出した企業は20社にとどまっている。特に衣服・履物の発注に関しては約30%落ち込んでおり、工場閉鎖のほか労働時間短縮など労働調整が行われている。
これに対してカンボジア商業省の広報官は、「工場閉鎖が直ちに産業危機を示唆するわけではない」と述べ、工場閉鎖の要因について、「アメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱など貿易相手国である米英側による外的要因の問題だ」とした。
縫製業において発注は減少しているものの、衣服・履物の輸出は対前年同期比で39.1%増加しており、2015年の縫製業の総輸出額は63億ドルで2014年と比較すると7.6%の増加をみせている。