2018年2月7日
(前回の続き)
――海外から来るビジネスマンにとって、カンボジアでの口座開設についてアドバイスがあればお願いします。
シン カンボジアには約40の銀行があり、銀行サービスや商品において心配することはありません。銀行選択においては、安全性と信頼性が重要な役割を果たし、また、コーポレートバンキングを行うためのデジタルプラットフォームの可用性も重要です。
私たちは、2017年末までにモバイルテラーサービス、およびコーポレートバンキングシステムを開始する予定です。コーポレートバンキングシステムは、給与計算プロセスの簡略化、および取引の追跡が可能となり、企業の財務管理を容易にします。一例として不動産賃貸ビジネスであれば、同システムを導入すれば借主様からの賃料確認の簡易化も実現できるなど、利点は無数にあります。このようなシステムによって、企業様は、各取引においても銀行に行く必要がなく時間節約につながります。もちろんセキュリティシステムも万全です。
一方、モバイルテラーサービスでは、銀行スタッフがお客様を訪問しながら必要なすべての情報をご案内することができます。これは、お客様にご来店いただく代わりに私たちが銀行サービスをお届けするためのもうひとつのステップとなります。
また、提携銀行のネットワークもその役割を果たすでしょう。34カ国にわたる提携銀行ネットワークを駆使し、海外事業を行うビジネスマンの皆様にとって有益なサービスを提供できることと確信しています。
――銀行業界の将来の見通しを教えてください。
シン 現在、プノンペンの商業銀行と支店数は供給過多です。また、支払サービスプロバイダによる新しい購入方法の提供や、大手MFIによる高リスク高収益製品など、これまで商業銀行が手掛けていた分野が商業銀行以外の事業会社により拡大しています。これらの代替金融商品とサービスは、お客様のリスクとリターンのご要望に基づき、より細かくオプションの提供ができるようになりました。
最近では複数の商業銀行がより多くの州をカバーする拡張戦略を打ち出しており、NBCの資格要件も厳しくなった今、強い銀行が生き残ることになるでしょう。(取材日:2017年11月)