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  • 社会
  • 2016年12月26日
  • カンボジアニュース

カンボジア・ベトナム 新たな国境貿易条約に向けて話し合い[社会]

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(c)Khmer Times

 商業省の広報官は、「カンボジアとベトナムは、両国の商業促進に向けた国境貿易協定に署名するため、ベトナム産業貿易省とカンボジア商業省との間で現在、同協定を締結する交渉に入っている」とクメール・タイムズ紙に述べた。

 フン・セン首相は12月21日、両国間の貿易促進を目的とした2日間のベトナム公式訪問を終え、囚人の受け渡しを含む国境に関する懸案事項についても議論した。

 広報官は、「国境貿易協定は、二国間の陸上貿易における現在の課題に取り組むもので、これは、他の国境との輸出入問題を円滑に進めるのに役立つ。両国ともに、正式な貿易協定において国境貿易の条項は既にあったが、これらは時代遅れだった」と付け加えている。

 今年10月末までのベトナムからの投資総額は28億8000万ドル、一方、ベトナム―カンボジア間の貿易量は33億7000万ドルで、2015年の23億8000万ドルを上回ったという。しかし、2012年6月両政府は、2015年までに二国間貿易を50億ドルにすることを約束したが、世界経済の動向など外的要因によりこの目標は達成されなかった。

 今年7月にカンボジアとベトナムは、両国の企業合同でトボンクムン州のメモット地区に国境市場を立ち上げる計画に合意し、このような取り組みが両国間の貿易の流れを促進させるのに役立つと期待されている。



 2016年のベトナム貿易フェアでチュオン・ダラ商業省長官は、「我々はベトナムとの貿易を拡大し、輸出入の関税をゼロにしたい。最も重要視しているのは、輸出に対する技術的障壁、例えば衛生植物検疫[SPS]措置を廃止したいと考えている」と述べており、10月にはベトナムに50億ドルの目標に向けた2国間貿易を促進するよう求めている。

 SPS措置は、害虫や疾病リスクから人や動物の健康を守るための世界貿易機関(WTO)の検疫および生物防護要件で、食品や飼料中の添加物、毒素、汚染物質による健康リスクを防止する。

 国家最高経済評議会メイ・カリヤン上級顧問は、「カンボジアのベトナムとの貿易関係は重要だが、他の近隣諸国との関係強化も大切で、ラオス、タイなどアセアン諸国との強力な2国間貿易関係を構築する必要がある。バランスが取れていなければ、競争できない」と話した。

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