カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

特別レポート(2018/11発刊9号より)
カンボジアの現地パートナーと出会うならCJBI(1/3)

 

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カンボジアで苦戦する日本企業に共通した特徴がある。その一つとして良い現地パートナーに恵まれてない、または現地パートナーがいないことが挙げられる。日本には日本のやり方があるように、カンボジアにはカンボジアの流儀がある。現地パートナー不在のままで、カンボジアの流儀に沿ったビジネス戦略を局面ごとに思案し実行することは難しいといえるだろう。日本とカンボジアのビジネス機会を創出するため設立された、「カンボジア日本経営者同友会(CJBI)」という団体の篠原勝弘会長とイエン・ソティアラ代表に話を聞いた。

日本とカンボジアのビジネス機会を創出する

――CJBIの目的などをお聞かせください

篠原 CJBIは2016年3月に正式発足しました。元々JICAがカンボジアの産業の幅広い発展と、それに伴う産業人材の育成に力を入れてきました。そこでカンボジア人の起業家を育てるためのプログラムをやっていますけど、それだけではなくて、実際にカンボジアのビジネスマンも一緒に入ってやることが大事だと思いました。例えば、カンボジアはどんな投資環境なのか、伝統とかも、カンボジアのビジネスマンから説明を受ける。逆に、カンボジアのビジネスマンは日本のビジネスマンから説明を受ける。日本人から日本でどのように成功したかノウハウを学ぶ。

 CJBIは、お互いに企業の色々な発展に貢献できるようにしようという目的があります。我々は、カンボジアの組織であり、カンボジアの人たちを中心にして、私たちがサポートするというのが良いと思いました。初代会長はアクレダ銀行の頭取であるイン・チャンニー氏でした。当時私は副会長でした。副会長として日本側を代表して就任を依頼されましたが、産業人ではないので初めは躊躇しました。ですが、大使館時代から、色々とカンボジアに携わってきたので、そういった知識がいきればいいかなという思いで引き受けました。

 実際に事業、活動を行うのは執行委員会でした。私たちは、どういうものをやったらよいか、アイデア、構想を考えてきました。組織としてボードメンバーがあり、執行委員会で中身を充実させ、具体的なやり方を議論して、総会で賛同を得るというやり方です。発足当時から単なる友好協会だけではなく、日本人投資家が来た時にはパートナーとしてどんな人が良いか、最適な人を選ぶこと、つまりビジネスマッチングのチャンスを作ることをやってきました。
篠原

 組織において、どんな組織にも言えることですが、事務局がすごく大事です。JICAさんのご厚意で CJCCという母体が事務局の役割を果たしてくれています。事務局長のインリアンさんがいて、彼は、元留学生ですから日本語もできます。大西さんにアドバイザーとしてやってもらっています。大西さんは企業の経験者で実績もあります。私はもともと起業家ではなくて役人です。私の思いは、カンボジアの経済発展に貢献できればいいと考えてきました。

 今は、カンボジア社会も安定してきています。カンボジア全体が非常にバランスのとれた経済発展をできるようになってほしいです。そのために、カンボジアに色々な産業を起こさなければならない。雇用の機会も少ないです。そういったものに CJBIが貢献できればと思っています。

日本企業に対して定期的に会合をセッティング

――団体の活動と実績についてお聞かせください

ソティアラ 2016年から、CJBIでは主に3つの活動があります。第1の活動は、CJBIがカンボジアと日本のビジネスオーナーや投資家がビジネスを集め議論する場所です。CJBIは、ビジネスオーナーの人々のためのビジネスネットワーキングプラットフォームです。私は、JICA、CJCC、日本大使館のサポートとプロジェクトのもとで、多くのカンボジア人がコミュニケーション向上のため日本で学び、共に働いているところを見てきました。CJBIには、カンボジア、日本のビジネスオーナー、投資家にビジネスのディスカッションをしてもらう目的がありますので、カンボジア人の投資家と、大手家電メーカーや農業メーカー、中古機械を扱う会社などの日本企業と定期的に会合をセッティングしています。

 第2の活動は、CJBIのカンボジア人メンバーが研修やセミナー、コンサルティングを受けることを支援することです。我が国は成長産業があり、特にJICAは商業を専門としています。現在、日本から専門家が来て、長期的なビジネスをどのようにして持続させるかについて、カンボジア人投資家に対して講義をしてもらっています。日本企業のビジネスの持続戦略を伝えてもらえるのは大きな機会です。カンボジアは過去に内戦がありました。このことがもしかしたら、多くのカンボジアの企業が長期的に事業を維持できない大きな理由かもしれません。また、肉体的、精神的な健康を手助けするための定期的なセミナーも開催しています。ビジネス的なことももちろん大事ですが、良好な健康状態も非常に重要です。肉体的、精神的な健康を維持できなければ、仕事でも成功することはできません。

 第3の活動は、毎年10名の大学生に年間手当としての50ドルを含む奨学金を提供するソーシャルアクティビティに関わっていることです。