カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

まちづくりひとづくり スペシャル対談(2016/11発刊5号より)
聞き手
ココチカムデザイン CEO
河内 利成氏

専門分野である建築でカンボジアを盛り上げていきたいと、2013年にカンボジア進出。コンドミニアムから公共施設まで幅広く手がけ、カンボジアを拠点に、ラオス、シンガポールなど、ASEANに活動の場を広げている。大阪府出身の44歳。

今号の注目パーソン
株式会社パソナ・カンボジア部の皆さん
右から 松下桃子さん、鹽井晴香さん、
田中駆さん、Pisithkun Henさん(内定者)

株式会社パソナグループの部活動として2015年3月に設立。「社会の問題点を解決する」という企業理念に共感しパソナグループに入社した社員の中で、カンボジア好きなメンバーが集まり、ほぼ毎月セミナーやキャリア支援イベントを開催。カンボジアの文化発信なども行う。現在、サポートメンバーを含め25名在籍。

 

「社会活動を通して、街や地域、そこに住む人々を元気にする」を、カンボジアに関わりながら実践する人たちをご紹介します。
カンボジアに貢献することは東京で働きながらでもできる。ボランティアではなく、企業の部活動として実践する㈱パソナ・カンボジア部の皆さんの取り組みをご紹介します。
とにかくカンボジアのことが好き

河内: みなさん学生時代からカンボジアに関っていたそうですね? まずはそれぞれの簡単な自己紹介をお願いします。

鹽井(幹部): 学生時代、スタディーツアーに参加した後、シェムリアップのクルクメール(観光業)とプノンペンのCDL社(人材紹介業)へのインターンシップを経て、今年はカンボジアフェスティバルの実行委員としても活動していました。将来はカンボジアの雇用と教育の分野で貢献したいと考えています。

田中: 大学生のときに学生NPOの理事をしていて、その際にアジア各国を訪れたのがきっかけです。塾の講師のアルバイトをしていたので、生徒から要らなくなった文房具を集め、毎年カンボジアの学校に届けていました。トゥクトゥクに乗って走る時に感じる、緩いシェムリアップの空気が大好きです。恋してますね…(笑)。

松下: 大学時代、福岡にあるワークキャンプのNGO活動に参加していて、そのご縁で現地の学校で日本語や英語を教えていました。田んぼの田園、空気、全部が好きです。カンボジアに行きたいといつも思っています。

Pisithkun(内定者): 生まれも育ちもカンボジア。国費で千葉大学へ留学し、必死で日本語を勉強して、自力で同大学院へ行きました。1年に1回はプノンペンに帰っています。カンボジア人の人なつっこい所が好きです。

 

企業の部活動としてカンボジアを応援する

河内: 企業の部活動としてカンボジアを支援するのはあまり聞いたことがありませんが、どのような経緯でスタートしたのですか?

カンボジア部: パソナグループは「社会の問題点を解決する」という企業理念のもと、多様なライフスタイルに合わせた働き方を提案し、雇用創造に取り組んでいます。パソナ・カンボジア部は、日本でカンボジアの魅力を発信するため、カンボジア好きなメンバーが集まり部活動を立ち上げました。会社は、スポーツ部以外の申請に当初は驚いていましたが、今ではたくさんの人が応援してくれています。

河内: グループ理念を持つことは重要ですね?

カンボジア部: はい。社員それぞれが考える社会の問題は違いますが、会社の理念に共感した多くの社員が普段の仕事以外にもフィールドを持っています。私たちは部活動としてですが、個人やNPOとして活動することにも会社は寛容です。

河内: 素晴らしいですね。部活動ということは、当然昼間は仕事ですよね?

カンボジア部: もちろんです。早朝や就労後、週末を利用してミーティングをしたり、イベントを開催しています。とにかく楽しくて、あまり重荷に感じることはありません。ただ、無理しすぎないようにはしています。

河内: カンボジア部としては具体的にはどのような活動をしているのですか?

カンボジア部: これまで18回のセミナー、日本人就活生やカンボジア人留学生のキャリア支援イベントなどを行ってきました。Pisithkunくんの就職成功例をクメール語で発表するなど、イベントは毎回盛り上がっています。

 

東京からカンボジアを発信する意義

カンボジア部: 学生時代はカンボジアで活動していたけれど、社会人になってできなくなったという話をよく聞きます。現地へ行かないとサポートできないと思っている人が殆どですので…東京にいてもカンボジアと接点を持てるのはいいことです。ここから発信することで今まで興味のなかった人に知ってもらうことができるのもそのうちの一つです。

河内: カンボジアに対する間違った先入観を持っている人が多いので、とても意義のあることですね。

カンボジア部: 若い世代は現地を訪れたり、ネットを通じて現状を知っている人が多いですが、反対に上の世代の方々は、カンボジア=貧困、内戦、地雷というイメージが根付いてしまっているようです。これからは、そのようなイメージを持っている人たちにも情報発信していきたいですね。「可哀そうだから何かしてあげたい」ではなく、「好きだからこそ役に立ちたい」という気持ちを多くの方に抱いていただけるよう取り組んでいきたいです。

河内: 国際都市・東京は多国籍な人、感度の高い人が多いように感じます。

カンボジア部: そうですね。学生もFacebookの投稿を見ただけでイベントに気軽に参加してくれます。また、興味を持ってくれた人たちともっと接点が持てるように、「カンボジアカフェ」という名前のセミナーや、他団体と合同でイベントを開催することも視野に入れています。

河内: ところで私を含めてカンボジアのアパレルブランド「Sui-Joh」が好きとお伺いしましたが。

カンボジア部: カンボジア産の物が粗悪だというイメージをカンボジアの人々が抱いているようだったので、「高品質なものがある」と誇りに思っていただきたく、「Sui-Joh」を応援しています。「Sui-Joh」でカンボジア部のユニフォームをつくろうと思っています。

河内: 僕にも1枚分けてくださいね…(笑) 最後にカンボジア部からのメッセージをお願いします。

カンボジア部: 来年には現地の大学とコラボレーションする機会を設ける予定です。これまでは日本人を対象にするイベントが多かったのですが、これからはカンボジア人留学生向けのキャリア支援イベントを多く手がけたいと考えています。あとは走り続けながら考えていきたいですね。
「皆さん、カンボジアに行きましょう!」

河内: 本日は、ありがとうございました。


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