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業界別インタビュー

2016/3/11

カンボジアの建設業界、今度はサプライヤー競争の時代[建設・内装]ミース・プロックサー (1/2)

建築・内装

コンストラクション&プロバティ
発行人: ミース・プロックサー Meas Proeksa
66社もの建設会社、サプライヤー、不動産会社等が加入するカンボジア建設協会(CCA)が支援する建設業界専門誌「コンストラクション&プロパティ」。その発行人であるミース・プロックサー氏に、当該雑誌やCCA、カンボジアの建設業界について伺った。
多くのサプライヤーがより高品質の製品を供給できるように動き始めている

―――カンボジアの建設市場はこの一年でどのように変化しましたか

ミース・プロックサー(以下、ミース) カンボジアの建設業界は年を追うごとに急速に変化しています。特に2015年は、カンボジアがAEC(ASEAN経済共同体)への加入に動く2016年を目前にして、めざましい発展が見られます。多くの国際的な建設関連会社が、駐在員事務所の設立や正規代理店を通じてカンボジアへ進出しており、建設関連の製品は低価格から高価格帯のものまで幅広く手に入るようになりました。一方、市場の競争もより厳しくなっています。

カンボジアは自由市場経済システムを採用していることから、関連する業界のサプライヤは増加しており、部材の価格競争も激しさを増しています。既にいくつかの先進的なサプライヤーの中には、スマート技術を活用する等して、クライアントが競争優位性を保つ上で役立つサービスをパッケージ化して提供しています。価格的な競争力だけでなく、新たな価値の提案が求められています。

これら以外に私が気づいていることは、多くのサプライヤーがより高品質の製品を供給できるように動き始めていることです。理由としては、コンドミニアム、アパートメント、ホテル、集合住宅建設のような大規模な建設案件に加え、今では戸建て住宅の建設案件であってもより品質の高い製品を求め始めていることだと言えます。 

賃金は前年より上昇するも、依然としてタイよりかなり低い

―――ワーカー賃金についてはいかがでしょうか。

ミース 国土整備・都市化・建設省の調査によれば、プノンペンの2015年6月の建設業界労働市場においては、設計者と建築士は日給$15~20程度、作業主任者も日給$15~20程度、熟練工で日給$8~9程度の人件費です。一方、単純作業労働者は日給$5~7.5で雇われています。

これらの数字は前年の水準に比べてわずかながら上昇しています。この状況は労働者がタイのような近隣諸外国へ職の機会を求めて流出していくのを阻んでいますが、依然としてカンボジアの賃金水準はタイのそれと比べてかなり低い水準にあるといえます。 

建設業界は健全な成長

―――全体としてはいかがでしょうか。

ミース 全体として、2015年の上半期だけを見る分には建設案件投資額が下落しそうなのですが、同セクターは健全な成長を示しています。これは、多くの投資家が既にこれまでの数年で仕掛けた各案件に着工しているからであり、案件のほとんどは2018年までの完成を計画しているものです。(取材日/2015年9月)


コンストラクション&プロバティ
事業内容:建設・不動産業界誌の発行
URL: http://www.construction-property.com/

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