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業界別インタビュー

2015年7月15日

大手新聞紙カンボジアデイリーの発行秘話と新聞業界[メディア]デボラ・クリッシャー・スティール (2/2)

マーケティング・メディア

カンボジアデイリー Cambdoia Daily
副発行者: デボラ・クリッシャー・スティール
1993年創刊の英語、クメール版のデイリー新聞、カンボジアデイリー。カンボジア全土のニュースはもちろん世界中で起こっている様々な出来事を日々配信している。発行人のご令嬢でもあるデボラ氏に発行秘話と新聞業界などについて伺った。(取材日/2015年3月)
高いレベルを目指す

前編からの続き
――カンボジアデイリーの今後の抱負を教えてください

デボラ・クリッシャー・スティール(以下、デボア) カンボジアデイリーはレベルが高い新聞、NYタイムスやインターナショナルトリビューンのような国際的にもレベルが高いと言われる新聞を目指しています。地元のニュースから国際情報、生活情報まで幅広く取り扱っている新聞。英語の教材に使われることもありますし、カンボジアの第一線でニュースを発信し続けています。現在は日刊紙の発行とオンラインでも読めます。

――なるほど。ところで、カンボジアのメディア、特に新聞の現状についてお伺いしたいのですが

デボラ カンボジアは周りの国、ラオスやベトナムに比べればかなり自由がありまして、私たちが初めて来た時よりも経済が変わってきましたし、ラグジュアリーな雑誌がでてきたり、色んなメディアのタイプも爆発するようにたくさんあると思います。別世界ですね、今は。私たちのようなシリアスなハードニュースは私たちだけだと思っています。

――政府による検閲などは無かったのですか

デボラ それがですね、私たちは一度もストップされたことがありませんでした。一度、フンセン首相の記者会見で父が聞いたことがあるんです。カンボジアデイリーにプレッシャーをかけていないことを政治的に使っているような印象があったんです。その質問をしたら、書かれていることは僕は認めないかもしれないけど、ストップはしないよ、という意味の回答をしたんです。父は新聞発行以外にNGOで学校建設をしておりまして、国中に550校建てたんです。そのことについては、首相はとても感謝していて、その分もあるんだと思います。そんな理由もあって、カンボジアデイリーに対してストップをかけたりしないのでは、と考えています。

読者の中心は教育を受けたカンボジア人

――カンボジアデイリーの読者はどのような層が多く読まれているのですか

デボラ カンボジアデイリーの読者は、教育を受けたカンボジア人などのホワイトカラーが中心。クメール語版も発行しており、地方の学校へも配布していますが、読める人がいるかというと、あまりいないと思います。字が読める人と、そうでない人とのギャップは大きいと思います。街は発展していきますが、地方は変わらないというギャップは激しいと思います。

 実は昔、はじめた時、共同通信からニュースを無料でいただいて、1ページ日本語版が入っていたんです。ちょうどUNTCHで日本人の方がいたり大使館関係など日本人の方が多くいらしたので好評だったんですよ。

 私たちは英語の媒体なので、英語で書いても政府はあまり気にかいさないようなんです。クメール語の方がもっとプレッシャーがかかるようです。クメール語で書いているジャーナリストに聞いた方が分かると思いますが、時々、政治的な悪いイメージを連想させる放送や記事が原因で、ポリティカルな理由で逮捕されている人がいます。

――カンボジアのメディアの将来はどのようになると感じますか

デボラ iPhoneとかかなり普及しているので、携帯用のアプリが普及してくるでしょう。これが今のトレンドではないかと思っています。ニュースだけではなく、エンターテインメント、チャット、ソーシャルメディアを通して、これからもっと情報が出たり入ったりするのではないでしょうか。デジタルメディアでも私たちのメディアが読めるようにしています。世界中にニュースを発信できます。私どものオンラインのヒット数は凄くて、50%がカンボジア国内ですが、それ以外の50%は世界中からのアクセスになります。

アジアにおいて日本がリーダーシップを発揮してほしい

――日系企業へメッセージをお願いします

デボラ 是非カンボジアに投資してください。韓国や中国など、アジア各国から企業がカンボジアに進出していますよね。カンボジアでものを作ったりしています。カンボジアには潜在的なビジネスの可能性があると考えております。日本はカンボジアをはじめ、アジア各国に対して投資をし、たくさんの国々を助けています。カンボジアは日本を、そして日本の方々を尊敬しています。これからもアジアはじめ、カンボジアに投資をしてください。そしてただ投資をするのではなく、アジアにおいて日本がリーダーシップを発揮してほしいと思います。(取材日/2015年3月)


カンボジアデイリー Cambdoia Daily
事業内容:デイリー新聞の発行
URL: www.cambodiadaily.com

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