2018年3月7日
――開校3年目を迎えてどのような学校運営をお考えですか。
三浦 信宏(以下、三浦) 1年目は、ワクワクドキドキ、知的遊園地としてふさわしいかどうかを軸にしてきました。2年目は1年目にできたものの質の向上を目標にしました。そして3年目の今年は、より多くの人に良さを知ってもらい、「日本人学校って、いいね。とか、すごいね。」と言ってもらえるように、「魅せる Great JSPP」を目標にしています。
――校歌・校章ができたのですね。
三浦 校歌は、カンボジアに貢献されているJHP代表の小山内美江子さんに詞を書いていただき、元海援隊の千葉和臣さんに作曲していただきました。校章は、児童・生徒や保護者、職員からの公募で募った案をプログラフィックデザイナーの坂本裕子さんにデザインしていただき、いくつかの案を子ども達と教職員の投票で決めました。校章は、中心に桜の花、それを囲むようにカンボジアのハス、さらにカンボジアはお米の国であるので稲穂をイメージして作成されています。新設校の良さは、校歌や校章をはじめ日本人学校に関わるいろいろなことを自分達で創り上げていく楽しさがあることです。
――貴校の児童生徒は現在何名ですか。
三浦 児童生徒は61名、3名の体験入学者、合わせて64名です。3年前の開校当初の21名から約3倍に増えました。スクールバスも、当初はワゴン車2台でしたが、現在は中型バス3台になっています。スクールバス運行は、バス利用者の保護者で構成されたバス会の皆様がご尽力してくださっています。来年には、80名ほどの児童生徒数になると見込んでいます。そして今後は、100名以上の児童・生徒数になると予想しています。
――カンボジアとの関わりを教育に取り入れているのでしょうか。
三浦 現地校と交流を行っています。中学部はフンセンムロイ中高等学校と、小学部はワタナビーチアイ小学校と年3回交流しています。学校紹介をしたり、それぞれのお国自慢をしたり、ゲームをしたりして友好を深めています。11月に実施する子ども祭りにも招待をしています。交流の際、子ども達の会話は英語やクメール語になります。自己紹介などでのコミュニケ―ションは取れますが、学校案内やゲームとなるとなかなか意思疎通ができません。そこで通訳として、プノンペン大学やメコン大学の日本語学科の学生にボランティアで来ていただいています。このように、カンボジアの人々との交流を図っています。
今後は、カンボジアの方の家にホームステイしたり、逆に日本の家に来てもらったりできると、それを機に、家族ぐるみの付き合いができるようになると、さらに交流が深まり、拡がると思います。
(次回へ続く)