2014年6月6日
カンボジアの保険業界は著しく成長しています。現在、カンボジアでの主要保険会社は6つあります。一番市場シェアが大きいのが、1999年からスタートしたシンガポールの会社であるフォルテ保険で34%。私たちインフィニティ総合保険は、第2位の17%のシェアを持っています。その下にタイやマレーシアの保険会社が続いている状況です。
フォルテ保険は縫製業に強く、インフィニティ総合保険は健康保険に強いのが特徴です。私たちは健康保険では52%のシェアを持っていますし、海外の滞在者に対してだけでなく、ローカルの従業員に対する保険も提供しています。他社との違いはその経験にあると思います。火災保険などとは違い、健康保険はより頻繁に利用されるものです。多くの経験の積み重ねは、円滑なサービスの提供にも現れていると思います。これがカンボジアで業界第2位でいられる理由の1つです。
また、インフィニティ総合保険はロイヤルグループの一員です。ロイヤルグループとは、カンボジアで一番大きな財閥で、あらゆる業界の企業がそのメンバーになっています。はじめはグループ内の企業に向けた営業が主でしたが、現在ではグループ以外のお客様が多数になっています。競合が多い業界ですので、17%のシェアになるまでは長い道のりでした。
お客様には中国人や日本人も多いです。カンボジアの人々の特徴として、悪い状況を考えたがらないというものがありますので、悪い状況を想定してかける保険など、お金の無駄だと考える人も多いようです。ですから、お客様の多くはNGOや海外からの企業になります。カンボジアの人々はお金持ちでも保険に入っている人たちは全体の5%ぐらいと少ないです。しかも、この数字は4年前からほとんど変わっていません。しかし、絶対に必要なものですから、カンボジアで保険が一般的になり、加入者が増えるといいと思っています。
カンボジアでは法律で課せられた保険はありません。すべては会社ごとの裁量に任せられていますので、会社の判断で必要だと思われるものに加入していただく必要があります。業態別に必要な保険は異なるので、しっかりと検討していただきたいです。
健康保険について述べるなら、カンボジアの医療や健康に関するレベルはまだ発展途上なので、保険に加入されるのがいいでしょう。
その際には、それぞれの保険会社に見積もりをとれば、いくつかのパッケージの中から選択肢を提案してくれると思います。通院保障から入院保障などさまざまなオプションがあります。カンボジアの医療はまだまだ未熟なため、場合によっては海外搬送の可能な保険も必要でしょう。日本人スタッフが駐在している病院もありますので、そのような病院で使える保険もおすすめですね。
カンボジアはとてもユニークな国です。想定できないことがたくさん起こります。とても難しい問題に発展することもあれば、嬉しくなるようなことも起こります。良くも悪くも日本とは違うのだということを肝に命じておいてください。(取材日/2014年1月)