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業界別インタビュー

2017年9月11日

国際企業・中小企業向けのビジネスハブを開発 [不動産] モーガン・リー

不動産

COREプロパティマネージメント CORE Property Management
ディレクター : モーガン・リー Mogan Lee
PPSEZ内に中小企業向けの複合施設を開発予定であるシンガポール系企業のCOREプロパティマネージメント。ディレクターであるモーガン・リー氏に、PPSEZ内の同プロジェクトや、カンボジアの不動産に関して留意すべき点について話を伺った。(取材日:2017年4月)
プノンペン経済特区で初の統合ビジネスハブを開発

――御社、またご自身の自己紹介をお願いします

モーガン・リー(以下、リー) 私はCOREプロパティマネージメントのディレクター、モーガン・リーと言います。弊社はカンボジアとシンガポールに拠点を置いて活動しており、弊社の親会社が20年以上前にカンボジアに会社を設立しました。カンボジアのシアヌークビル州やプノンペンで、多くの不動産建設と不動産販売に成功しています。そして今年、プノンペン経済特区(PPSEZ)で初となる商業及び産業プロジェクトであるCORE@PPSEZを立ち上げています。

 ユニットの販売および賃貸に加え、品質を確保し売却価格を維持するプロパティマネージメントサービスも提供しています。


――PPSEZ内のプロジェクトについて教えてください

リー CORE@PPSEZはプノンペン経済特区で初の統合ビジネスハブ開発プロジェクトです。

 このビジネスハブ開発の目的は、国際企業とその提携企業が経済特区内にオフィスや工場スペースを持てるように、彼らを支援することです。基本的にSEZ内の工場の多くは大規模ですが、同プロジェクトにより中小企業がPPSEZにおいて大企業と並んで活動できる機会が生み出します。

 CORE @ PPSEZには様々なサービスを持つオフィス、小売店、テラス工場があります。また飲食に関する施設も計画中です。

 我々の工場は中小企業がPPSEZに設立するのに最適なサイズです。PPSEZで唯一の自己所有地で、異なる種類のユニットを購入できます。

 弊社の強みはハブとしての連結性です。近年、カンボジアにおける他の経済特区にこのような統合ビジネスハブはありません。2016年の第4四半期に建設開始し、2018年の中ごろには完成予定です。


――カンボジアにおける経済特区の現状を教えてください

リー カンボジアで最も有名な経済特区はシアヌークビルとプノンペンです。多くの国際企業が参入しており、免税や高い労働力を有しています。政府がカンボジアへの外国投資の誘致を図っているので、経済特区は増々成長を続けると考えます。

雇用ニーズがある限り、事務所、小売スペースの需要の高まりが求められる

――工場や商業施設を選択する際に、考慮すべき点は何でしょうか

リー 工場を選ぶ際は、企業は電気や水道、床材に注意すべきだと考えます。中にはコンテナが入ると床が割れる工場もあるため、床材の丈夫さを確認することが必要です。そのため工場施設や安全管理などを知る必要があります。

 商業スペースで投資を始める投資家が多くいます。プノンペンタワーのような大規模な商業スペースが開発されています。プノンペン以外の郊外においても、商業スペースの開発には1平方メートル当たり20ドル以上、プロフェッショナルオフィスは、1平方メートル当たり10〜20ドルのコストが容易にかかる場合もあります。

 商業スペースを選ぶ際は、さまざまな角度からの視界、照明、および景色を考慮する必要があり、これらがうまく設計されている必要があります。

 最後に、不動産全体を管理する専門的な不動産管理会社を持つことが重要です。


――賃貸の商業施設およびオフィスに関して、最近の動きを教えてください
 
リー 雇用ニーズがある限り、事務所、小売スペースの需要の高まりが求められます。地価は着実に上昇しており、ナショナルロード4は1平方メートルにつき50ドルだった2012年の地価に比べ、現在は1平方メートルあたり200ドル以上に達しました。

 ナショナルロード4やPPSEZ付近に住み、働く人々が増えるとともに、レストランやカフェ、生活のアメニティや娯楽が提供される必要があります。

新しい建設物件には、現代的な建築とインテリアデザインが見られる

――この業界において、過去と現在の違いについて教えてください

リー 以前は、オフィス、店舗、家庭、倉庫のいずれとしても機能するように建設されるのが標準であったものの、住宅物件や商業スペースの開発を行う外国人投資家や開発者がカンボジアに参入するとともに数年前から変化を見せています。新しい建設物件には、現代的な建築とインテリアデザインが多くみられます。

 カンボジアは経済成長をとげ、その景観はここ数年で変化しており、現代の職場環境、生活習慣、経済的な理由に伴う需要の増加により、さらに変化が見られると期待できます。


COREプロパティマネージメント CORE Property Management
事業内容:不動産
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