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カンボジア政府がオンラインカジノなどの禁止が決定された影響を受け、数万人の中国人がカンボジアを退去していると伝えられた。クメールタイムズ紙が報じた。
フン・セン首相は先月下旬、外国人犯罪の抑制や公の秩序の維持のため、国内のすべてのオンラインおよびアーケードギャンブルを今年中に終了させる閣僚会議令に署名した。
オンラインギャンブルを禁止する政府の措置は、一部の中国人が行っているとされる不正操作や金銭の強要などの犯罪の抑制に繋がり、治安の向上が期待されている。
入国管理局の担当責任者は10日、「政府がオンラインカジノを禁止した影響により、中国人は入国者数より多くの出国者数がいる」と述べた。
8月18日から9月7日までの間、約13万人の中国人が入国する一方、約14万人の中国人の出国を記録したという。また、中国人が多いシアヌークビルでは、8月18日から31日までの間、3万2300人の中国人がシアヌークビルに入り、3万6800人が出たという。
なお、今年1月から8月までの間でみると、中国人は170万人が入国し、160万人が出国しており、入国者数の方が大きく上回っている。
経済財政省によると、6月の時点で国内には163軒の認可されたカジノがあり、そのうち91軒がプレアシアヌーク州に集中している。
内務省の広報官は、「オンラインギャンブルとアーケードギャンブルは州の収入にほとんど貢献しておらず、そればかりか深刻な影響を与えている。これまでに累計で3000人以上の中国人が国外追放されている」と述べ、「中国人観光客や投資家は歓迎する。良い中国人は投資し続けている」と付け加えた。
国家警察の最近の報告書によると、プノンペンとシアヌークビルでそれぞれ約10万人を含む、約25万人の中国人が国内に在住している。
社会的責任の問題に対して取り組む非営利団体ANSA-EAPの代表は、「オンラインカジノ禁止令だけでなく、労働職業訓練省による10職種の自営禁止令も在住する中国人に影響を与えている」と述べた。